「The trend is your friend.」トレンドはあなたの味方
投資の世界でよく耳にする有名な格言、
「The trend is your friend.(トレンドはあなたの友達)」。
この言葉は、世界的投資家ウォーレン・バフェット氏も引用するほどの基本原則です。
意味を一言で言えば、「相場の流れには逆らうな」。
これは、FXでも株式投資でも、長く生き残るための最もシンプルで強力な考え方です。
■ トレンドとは何か?
トレンドとは「価格の方向性」です。
上昇トレンドなら価格が高値・安値ともに切り上がり、
下降トレンドなら高値・安値が切り下がっていきます。
つまり、市場が「どちらの方向に動こうとしているのか」を示すもの。
この流れに素直に乗ることこそが、成功への近道です。
■ なぜトレンドに逆らってはいけないのか
相場は多くの投資家の心理で動いています。
上がっているときは「もっと上がる」と買いが集まり、
下がっているときは「まだ下がる」と売りが集中します。
この“群集心理”がトレンドを形成します。
つまり、トレンドに逆らうということは、
市場全体を敵に回して戦うようなものです。
■ 分かりやすい例:上昇トレンドに乗る戦略
たとえば、ドル円が長期的に上昇しているとします。
1ドル=140円 → 145円 → 150円 と上がっている局面では、
「そろそろ下がるだろう」と逆張りで売りを入れる人がいます。
しかし、トレンドが続く限り、下落を狙うエントリーは焼かれやすい。
結果的に損切りを繰り返し、トレンドの流れに負けるケースが多く見られます。
逆に、押し目(軽い下げ)で買い増ししていく投資家は、
流れに乗って着実に利益を積み重ねていくことができます。
まさに「トレンドは味方」なのです。
■ トレンドに乗るための実践的なポイント
- 移動平均線で方向を確認する
短期線(20日線)と中期線(50日線)が上向きなら上昇トレンド、
下向きなら下降トレンド。これが基本的な判断軸になります。 - トレンドの“押し目”や“戻り”を狙う
上昇トレンド中に一時的な下げがあれば買い、
下降トレンド中に一時的な上げがあれば売る。
流れに逆らわず“乗る”イメージを持つことが大切です。 - ニュースで感情的に動かない
一時的な乱高下に惑わされるとトレンドを見失います。
冷静にチャートの方向を確認し、トレンド継続か転換かを見極めましょう。
■ 反対に、「トレンドが終わる兆し」に注意
どんなトレンドも永遠には続きません。
たとえば上昇トレンド中に「高値を更新できなくなった」場合、
それはトレンド転換のサインかもしれません。
こうした変化を見逃さないために、
ダウ理論やトレンドラインの割れを確認するのがおすすめです。
トレンドに“味方”してきた戦略も、潮目が変われば一転します。
■ バフェットの言葉の真意
ウォーレン・バフェット氏は、
「市場の流れを読め」とは言っていません。
彼の真意は、「流れができたら、無理に逆らうな」ということです。
トレンドに逆らう投資は、一時的なリターンを狙う「ギャンブル的思考」。
一方で、トレンドに従う投資は、“確率の高い選択”を積み重ねる思考です。
長期的に見れば、後者の方が圧倒的に生き残りやすい。
■ まとめ:トレンドは最強の“味方”
FXでも株でも、最初に覚えるべきはテクニックよりも“流れの見方”。
どんなに分析ツールを使っても、
トレンドに逆らえばその努力は報われません。
「The trend is your friend.」
相場は流れに乗る者を味方し、逆らう者を容赦なく排除します。
投資の基本はいつもシンプル。
トレンドを信じて、流れと共に歩くことが成功への第一歩です。