ゆっくりでも着実に、カメさん流お金の育て方
のんびり、でも確実に。カメさん流お金術
FX

【FXの名言】「買ったら下がる、売ったら上がる」なぜ自分だけ逆に動くのか?

yoshihiro734537

FXをやったことがある人なら、一度は心の中でつぶやいたことがあるでしょう。

まるで自分の注文を見透かしたかのように、相場が反対方向へ進んでいく。
これは単なる偶然ではなく、トレード心理と市場構造が生み出す必然でもあります。


■「買ったら下がる」の正体

多くのトレーダーが同じようなポイントで「今が買い時だ」と思う瞬間があります。
例えば、長く下げていたドル円がようやく上昇に転じた時。
チャートには大きな陽線が現れ、SNSでも「上昇トレンド入りか?」と話題になっている。

このとき、多くの初心者が買いに走ります。
しかし、その直後に相場が急に反転して下がることがある。

なぜでしょうか。

実はその「上昇の始まり」ですでにポジションを持っていた上級トレーダーや機関投資家が、利益確定の売りを入れてくるからです。
つまり、初心者が「これから上がる!」と思って買った瞬間、ベテランは「もう十分上がった」と判断して手仕舞う。
その結果、チャートは下落し、「買ったら下がる」という現象が起きるのです。


■逆もまた然り:「売ったら上がる」

同じことが下落トレンドでも起こります。
ニュースで「円高が進む」「ドルが弱い」と報じられ、チャートも勢いよく下がっている。
「今がチャンスだ」と思って売りポジションを入れた途端、なぜか反発して上昇していく──。

これも、すでに空売りをしていたプロたちが利益を確定して買い戻しに入るタイミングにぶつかっただけの話です。
つまり、「売りの波が終わるタイミング」で後から乗ると、逆方向に動くのは自然な流れです。


■実例:2022年のドル円急騰局面

2022年のドル円は、1年で115円台から150円台まで一気に上昇しました。
途中で「もう高すぎる」と思って売りを入れたトレーダーは多かったものの、
結果的にさらに上昇し、「売ったら上がる」状態に陥った人も少なくありません。

一方で、上昇トレンドの中で短期的な押し目を狙って買い直したトレーダーは、比較的安定した利益を出しました。
これは、「トレンドの方向に素直に従う」ことの重要性を示しています。


■解決策:押し目買いと戻り売りを徹底する

この“名言トラップ”から抜け出すための答えは、非常にシンプルです。

トレンドの方向を見極め、押し目買い・戻り売りを徹底すること。

つまり、上昇トレンドなら安くなったところを狙って買い、
下降トレンドなら一時的に上がったところを狙って売る。

焦って「今すぐ乗らなきゃ!」と飛び乗ると、プロの利益確定に巻き込まれやすいのです。


■トレンドを見極める3つのポイント

  1. 移動平均線の向き
     短期線(例:20日)が上向きで、長期線(例:75日)より上にあれば上昇トレンドと判断。
     逆に、短期線が下向きで長期線より下にあれば下降トレンド。
  2. 高値・安値の切り上げ(下げ)
     高値と安値がともに上がっていれば上昇トレンド、
     下がっていれば下降トレンド。
     どちらでもないときは「レンジ」と考える。
  3. ニュースに振り回されない
     ファンダメンタルズ(経済ニュース)は方向の“きっかけ”になることはあるが、
     短期の乱高下に惑わされて判断を誤ることが多い。

■まとめ:「相場は人の心理で動く」

「買ったら下がる、売ったら上がる」――
この言葉は、相場がいかに人間の心理の裏をかくように動くかを端的に表しています。

自分の感情や“今すぐ動きたい衝動”に従うほど、プロの手のひらで踊らされてしまう。
だからこそ、冷静にトレンドを見極め、押し目や戻りを狙う「待つ力」が求められます。

焦らず、慌てず、波に乗る前に方向を見極める。
これが、勝ち続けるトレーダーの共通点です。

記事URLをコピーしました