第2のエヌビディアになる?SpaceX(スペースX)の実力とは
「もしSpaceXが上場したら絶対に買いたい。」
2026年に入ってから、このような声をSNSや投資家コミュニティで見かける機会がさらに増えました。
AIブームによってエヌビディアが世界を代表する企業へ成長したように、
「次に世界を変える企業はどこなのか。」
投資家なら誰もが考えるテーマではないでしょうか。
その中でも、最も注目されている企業の一つが、イーロン・マスク氏率いるSpaceX(スペースX)です。
私は20年以上投資を続けていますが、これほど多くの投資家が「上場してほしい」と期待している企業は、過去を振り返っても決して多くありません。
実際、私自身もSBI証券でSpaceX株を探した経験があります。
「もしかすると、もう買えるようになったのでは?」
そう思って検索したものの、表示されたのは同じ名前の別企業や関連ETFばかりでした。
その時に改めて知ったのが、
SpaceXは2026年7月現在も未上場企業
という事実です。
つまり、私たち一般投資家は、証券会社から直接株式を購入することはできません。
しかし、それでも世界中の投資家がSpaceXに注目する理由があります。
それは、この会社が単なる宇宙開発企業ではないからです。
第1章 SpaceXは何をしている会社なのか?
「宇宙ロケットを飛ばしている会社」
多くの人は、その程度のイメージかもしれません。
もちろん、それも間違いではありません。
しかし実際には、SpaceXは宇宙産業だけではなく、通信、人工衛星、インターネット、AI、自動運転、防衛分野まで幅広く影響を与える巨大テクノロジー企業へ成長しています。
2002年、イーロン・マスク氏が設立した当時は、民間企業が宇宙へロケットを飛ばすという考え自体が非常識だと言われていました。
しかし現在では、NASAからロケット打ち上げを受注し、国際宇宙ステーションへ物資や宇宙飛行士を輸送するなど、世界でもトップクラスの宇宙企業へ成長しています。
そして近年、最も大きな収益源になっているのがStarlink(スターリンク)です。
スターリンクとは、地球低軌道に数千基以上の人工衛星を配置し、世界中どこでも高速インターネットを利用できる通信サービスです。
山間部や離島だけでなく、船舶や航空機、災害地域でも利用できることから、世界中で契約者が急増しています。
最近では日本でも災害時の通信インフラとして期待され、自衛隊や自治体でも活用が進んでいます。
つまりSpaceXは、
「ロケット会社」
ではなく、
世界規模の通信会社
へ変化し始めているのです。
さらに投資家が注目している理由があります。
それが、
Starship(スターシップ)
です。
スターシップは、人類を月や火星へ運ぶことを目的に開発されている世界最大級の宇宙船です。
打ち上げ試験では失敗も経験しています。
しかし、SpaceXは失敗するたびに改良を重ね、驚異的なスピードで技術を進化させています。
私は投資をしていて思うことがあります。
本当に大きく成長する企業は、
「失敗しない企業」
ではありません。
失敗から学ぶスピードが速い企業
です。
エヌビディアも、Amazonも、テスラも、最初から成功していたわけではありません。
SpaceXも同じように、数え切れないほどの失敗を繰り返しながら、世界トップクラスの宇宙企業へ成長しました。
だからこそ、多くの投資家はSpaceXを「第2のエヌビディア候補」と呼ぶようになったのです。
しかし、投資家として冷静に考えなければならないこともあります。
どれほど素晴らしい企業でも、株価は期待だけでは上がりません。
企業価値、利益、競争環境、そして上場時の評価額。
これらすべてが株価を左右します。
次章では、
「もしSpaceXが上場したら企業価値はいくらになるのか。」
そして、
「本当にエヌビディア級の成長企業になれるのか。」
投資家目線で詳しく考えていきたいと思います。
第2章 SpaceXは本当に第2のエヌビディアになれるのか?
「SpaceXは次のエヌビディアになる。」
2026年に上場して以降、この言葉を耳にする機会が一気に増えました。
史上最大規模のIPOとしてナスダック市場へ上場したSpaceXは、多くの投資家から熱狂的な支持を受け、株価は上場直後から急騰しました。
公募価格135ドルでスタートした株価は、わずか数日後の6月16日に225.64ドルまで上昇し、世界中の投資家が「宇宙産業の時代が始まった」と期待を寄せました。
しかし、株式市場は期待だけで動く世界ではありません。
最高値を付けた後は利益確定売りや、今後のロックアップ解除による売り圧力への警戒感、さらにStarshipの開発スケジュールへの不安も重なり、株価は失速しました。公募価格を下回る場面もあり、「上場したら必ず上がる」という期待の危うさも改めて示しました。
私は23年以上投資を続けていますが、このような展開は決して珍しくありません。
むしろ、本当に世界を代表する企業ほど、上場直後には期待と失望が交錯し、大きな値動きを繰り返してきました。
Amazonも、Teslaも、エヌビディアも、長い目で見れば大きく成長しましたが、その途中では30~50%近い下落を何度も経験しています。
だから私は、SpaceXも短期的な株価ではなく、「10年後にどんな会社になっているか」を見ることが大切だと考えています。
私が注目しているのはロケットではなく「通信事業」
「SpaceX=ロケット会社」
というイメージを持っている方は多いと思います。
もちろんロケット事業は会社の象徴です。
しかし、投資家として私が最も注目しているのは、Starlink(スターリンク)です。
Starlinkは人工衛星を利用した通信サービスですが、単なるインターネット回線ではありません。
山間部や離島、海上、航空機、災害地域など、これまで通信環境を整えることが難しかった場所でも高速通信を利用できる仕組みです。
世界中で契約者が増え続けている理由もここにあります。
通信は、一度契約すると毎月利用料が入る「ストック型ビジネス」です。
ロケットのように一度打ち上げて終わりではなく、契約者が増えるほど継続的な収益が積み上がっていきます。
投資家は、このような継続収益を生み出す事業を高く評価する傾向があります。
私も、SpaceX最大の魅力は「宇宙」ではなく、「通信インフラ企業へ変化していること」だと考えています。
エヌビディアとの共通点とは?
エヌビディアは、もともとゲーム用GPUメーカーでした。
しかし、AIの爆発的な普及によって、その技術は世界中で必要不可欠なものとなり、企業価値は飛躍的に成長しました。
SpaceXにも同じような可能性があります。
現在の事業だけでも、
- ロケット打ち上げ
- Starlink通信
- 人工衛星
- 防衛関連
- AIインフラ
- 宇宙輸送
と、複数の巨大市場へ展開しています。
私が投資するときに重視しているのは、「今儲かっている会社」ではなく、「10年後にさらに必要とされる会社」です。
その視点で見ると、SpaceXは非常に魅力的な企業だと思います。
期待が大きい企業ほど冷静さが必要
とはいえ、私は「SpaceXだから必ず上がる」とは考えていません。
むしろ、期待が大きい企業ほど、株価の変動も大きくなります。
実際、上場後の株価は短期間で大きく上昇した一方、その後は公募価格を下回る場面もありました。市場は将来性だけでなく、「その期待に見合う利益を出せるか」を厳しく見ています。
私はこれまで、JDIやユーグレナなど、「応援したい」という気持ちだけで投資して失敗した経験があります。
だから今は、どんなに魅力的な企業でも、
「本当に利益を伸ばせるのか」
「今の株価は割高ではないか」
という視点を忘れません。
SpaceXは間違いなく世界を変える可能性を秘めた企業です。
しかし、投資で成功するためには、企業への期待だけでなく、株価と企業価値のバランスを冷静に見極めることが何より重要だと私は考えています。も上手に付き合っていけると私は考えています。
第3章 5年後・10年後のSpaceXはどうなる?私は「通信の覇者」になる可能性があると考える
2026年、世界中の投資家が待ち望んでいたSpaceXがついに上場しました。
上場直後は史上最大規模のIPOとして世界中で話題となり、期待先行で株価が大きく動く場面もありました。しかし、その後は利益確定売りやロックアップ解除への警戒もあり、株価は大きく上下しています。これは大型IPOでは珍しいことではありません。
私は、この短期的な値動きよりも、5年後、10年後にSpaceXがどのような会社になっているのかを考える方が重要だと思っています。
投資歴23年以上になりますが、本当に資産を増やしてきた企業は、上場直後の株価ではなく、その後10年以上にわたって事業を成長させた企業でした。
Amazonも、Appleも、エヌビディアもそうです。
短期的には何度も大きく下落しました。
しかし、事業が伸び続けた結果、株価も長期的に成長しました。
私はSpaceXも同じ可能性を持っている企業だと考えています。
Starlinkは世界最大の通信インフラになるのか
私がSpaceXに最も期待しているのは、ロケットではありません。
Starlinkです。
現在、多くの通信会社は携帯基地局や光ファイバーを全国に整備しています。
しかし、それには莫大な建設費が必要になります。
山奥、離島、砂漠、海上。
こうした場所へ通信網を整備するには限界があります。
一方、Starlinkは人工衛星から直接インターネットを提供します。
つまり、
地球上どこにいても通信できる世界を目指しているのです。
さらに最近では、
・航空会社
・船会社
・災害対策
・軍事利用
・企業向け通信
など、個人利用だけではない市場も急速に拡大しています。
もし今後も契約者数が順調に増えれば、SpaceXの収益の柱はロケットではなく通信事業になる可能性があります。
私は、この通信事業こそがSpaceX最大の武器だと思っています。
SpaceXの一人勝ちになるのか?
では、通信市場でSpaceXが一人勝ちするのでしょうか。
私は、
「非常に有利だが、一人勝ちにはならない」
と考えています。
理由は競争相手の存在です。
AmazonはProject Kuiperを進めています。
中国も衛星通信網の整備を急いでいます。
欧州各国も独自の衛星ネットワーク構想を進めています。
つまり、
宇宙通信はこれから世界中の巨大企業や国家が競争する市場になるでしょう。
ただ、その中でもSpaceXには他社にはない強みがあります。
それは、
自分でロケットを持っていること。
通常、人工衛星を打ち上げるには他社へ依頼する必要があります。
しかしSpaceXは、
ロケットを開発し、
ロケットを飛ばし、
人工衛星を製造し、
通信サービスまで提供しています。
これほど垂直統合が進んでいる企業は世界でもほとんどありません。
この強みは、今後10年でさらに大きな武器になると私は考えています。
私ならSpaceX株とどう付き合うか
「カメさんはSpaceX株を買いますか?」
もしそう聞かれたら、私の答えは、
「はい。ただし、一度に大きくは買いません。」
です。
上場したばかりの企業は期待が非常に大きく、株価も大きく動きます。
そのため、一括投資ではなく、時間を分散して購入する方が私の投資スタイルには合っています。
私はこれまで何度も、
「良い会社だから」
という理由だけで高値掴みを経験してきました。
JDIやユーグレナなど、応援したい気持ちが先行してしまい、冷静な判断ができなかったこともあります。
その経験があるからこそ、今はどれほど魅力的な企業でも、焦って飛びつくことはありません。
投資で一番大切なのは、「良い会社を見つけること」だけではなく、「良いタイミングと適切な資金配分で買うこと」だと考えています。
まとめ|SpaceXは宇宙企業ではなく「未来のインフラ企業」
この記事では、SpaceXの事業内容や将来性について、投資家の視点から考えてみました。
私は、SpaceXを単なるロケット会社だとは思っていません。
通信、宇宙輸送、人工衛星、AI、防衛、そして将来の宇宙産業。
これらを一つの企業で展開できる可能性を持つ、世界でも数少ない企業だと思っています。
もちろん、これから5年、10年の間には失敗もあるでしょう。
ロケット開発が予定どおり進まないこともあるかもしれません。
競合企業が追い上げてくることもあるでしょう。
しかし、それでも私は、「世界を変える企業」は大きな挑戦を続ける企業から生まれると信じています。
20年以上投資を続けてきて感じるのは、未来を予測することは誰にもできないということです。
だからこそ、私は話題だけで投資をするのではなく、「事業の成長」と「企業が社会にどれだけ必要とされるか」を見て投資判断をしています。
SpaceXが5年後、10年後にエヌビディアのような存在になっているのか、それとも別の道を歩んでいるのか。
その答えはまだ誰にも分かりません。
だからこそ、私はこれからもSpaceXという企業を長期的に追い続けたいと思います。
皆さんは、SpaceXの未来をどう考えますか?
10年後にこの記事を読み返したとき、答え合わせができる日を楽しみにしています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
カメさんでした。