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【2026年最新版】老後資金はいくら必要?60歳までに貯めたい金額を年金・貯金・配当から計算してみた

yoshihiro734537

第1章 「老後2,000万円」では分からない。本当に必要な老後資金を考えてみよう

こんにちは、カメさんです!

今回は、多くの人が一度は考えたことがあるであろう、

「老後って、結局いくらあれば安心なの?」

という問題について考えてみたいと思います。

50代が近づいてくると、20代や30代の頃とはお金に対する考え方も少しずつ変わってきます。

若い頃なら「もっと資産を増やしたい」「株で大きく儲けたい」と考えていた人でも、年齢を重ねるにつれて、

「60歳までにいくら貯めればいいんだろう?」

「年金だけで本当に生活できるの?」

「老後2,000万円問題って聞いたけど、本当に2,000万円で足りるの?」

「もし90歳、100歳まで生きたらどうしよう?」

そんな不安が少しずつ大きくなってくるのではないでしょうか。

私も投資を長く続けていますが、最近は単純に「資産を増やす」ことだけではなく、最終的にいくらあれば仕事を減らしたり、会社員生活から離れたりできるのかを考えることが増えてきました。

そこで今回の記事では、「老後は○○万円必要!」と一方的に決めるのではなく、年金、生活費、貯金、投資、配当金などを組み合わせて、自分自身の老後必要額を計算する方法を考えていきます。


「老後2,000万円必要」は全員に当てはまるわけではない

老後資金について調べると、必ずと言っていいほど出てくるのが「老後2,000万円」という数字です。

この数字だけを見ると、

「60歳までに2,000万円作らないと老後破産するの?」

と不安になってしまいます。

しかし、私はこの数字だけを見て焦る必要はないと思っています。

なぜなら、老後に必要なお金は人によってまったく違うからです。

例えば、持ち家で住宅ローンを完済している人と、老後も毎月10万円の家賃を払う人では必要な資金が大きく違います。

毎月15万円で十分生活できる人と、毎月30万円使いたい人でも違います。

さらに、会社員として長く働いて厚生年金を受け取る人と、国民年金が中心の人でも大きな差があります。

つまり、

「老後資金はいくら必要か?」

という質問に、全員共通の答えはありません。

大切なのは世間で言われている「2,000万円」や「3,000万円」という数字ではなく、自分の生活ならいくら必要なのかを計算することなのです。


2026年度の年金はいくらもらえる?

では、老後生活の土台となる公的年金から確認してみましょう。

2026年度の老齢基礎年金は、満額の場合で月額70,608円です。

年間にすると847,300円になります。

一方、厚生労働省が公表している「標準的な年金額」は、夫婦2人分の老齢基礎年金と夫の厚生年金を合わせて月額237,279円となっています。

もちろん、これはあくまでモデルケースです。

実際にもらえる年金額は、会社員だった期間、給与、厚生年金への加入期間などによって一人ひとり違います。

そのため、「平均で○万円だから自分も同じくらいもらえるだろう」と考えるのは少し危険です。

自分の年金額については「ねんきん定期便」などで確認しておくことが非常に重要です。

2026年現在は厚生労働省の「公的年金シミュレーター」もあり、働き方を変えた場合などの将来の年金額を試算できます。

老後資金を考えるなら、まずは、

「自分はいくら年金をもらえそうなのか?」

ここを確認することから始めるべきだと思います。


老後の生活費は毎月いくら必要なのか?

次に考えなければならないのが生活費です。

総務省の家計調査を見ると、高齢者世帯でも当然ながら食費、光熱費、通信費、医療費、交通費など、さまざまなお金がかかっています。

特に最近は物価が上昇しています。

スーパーへ買い物に行っても、「以前より高くなったな」と感じる商品がかなり増えました。

そのため、現在の生活費をそのまま30年後まで当てはめるのではなく、ある程度の物価上昇も考えておく必要があります。

ただし、ここでも「平均」に振り回される必要はありません。

例えば現在、毎月20万円で生活している人が、老後になった瞬間に突然30万円必要になるわけではありません。

反対に、退職後は時間が増えるため、旅行や趣味、外食などに使うお金が増える人もいます。

だから私は、老後資金を考えるときには、

「現在の自分の生活費はいくらなのか?」

を基準にするのが一番分かりやすいと思っています。

家計簿をつけていない人でも、銀行口座やクレジットカードの明細を数か月確認すれば、おおよその金額は分かります。

老後資金を考えるうえで、実は投資商品の利回りを調べることよりも、自分が毎月いくら使っているのかを知ることの方が重要なのです。


「生活費20万円・年金15万円」なら毎月5万円不足する

ここからは簡単な例で考えてみましょう。

例えば、老後の生活費が毎月20万円だったとします。

そして年金が毎月15万円受け取れるとします。

すると、

20万円-15万円=毎月5万円不足

します。

年間では60万円です。

仮に65歳から90歳まで25年間生活すると考えると、

60万円×25年間=1,500万円

となります。

この人の場合、単純計算では約1,500万円の老後資金があれば、毎月の不足分を補えることになります。

一方、同じ生活費20万円でも年金を18万円受け取れる人なら、不足額は月2万円です。

年間24万円なので、

24万円×25年間=600万円

です。

先ほどの人との差は900万円にもなります。

これを見ると、「全員が2,000万円必要」という考え方がおかしいことが分かると思います。

老後資金で本当に重要なのは、

老後の生活費-年金収入=毎月の不足額

を知ることです。

そして、その不足額が何年間続くのかを考えれば、自分に必要な老後資金のおおよその金額が見えてきます。


でも「貯金を取り崩すだけ」が老後対策ではない

ここまでの計算では、貯金を少しずつ取り崩す前提で考えました。

しかし、私はもう一つ重要な考え方があると思っています。

それが、

「資産から収入を生み出す」

という考え方です。

例えば老後に2,000万円持っていたとして、その2,000万円を普通預金に置き、毎年100万円ずつ使えば単純計算では20年でなくなります。

しかし、その一部を投資信託や株式などで運用しながら取り崩したり、配当金などの収入が得られたりすれば、資産の減り方を緩やかにできる可能性があります。

例えば、

年金が月15万円。

配当や投資収入が月3万円。

生活費が月20万円。

この場合、貯金から補う必要があるのは月2万円になります。

先ほどは毎月5万円不足していましたが、資産から月3万円の収入があるだけで不足額が大きく変わります。

これこそが、私が長年投資を続けている理由の一つでもあります。

「老後までにいくら貯めるか」だけではなく、

「老後に毎月いくら入ってくる仕組みを作れるか」

を考えることも、とても重要だと思っています。


60歳までに目指すべきは「大金」ではなく「安心できる仕組み」

老後について考えると、

「3,000万円必要」

「いや、5,000万円必要」

「これからは1億円ないと安心できない」

など、どんどん大きな数字が出てきます。

そんな記事を読んでいると、不安になるばかりです。

しかし、老後の安心は資産額だけでは決まりません。

例えば3,000万円持っていても毎月40万円使う人なら、資産はどんどん減っていきます。

逆に1,500万円でも、住宅ローンがなく、年金で生活費の大部分を賄え、さらに毎月数万円の配当収入がある人なら、かなり違った老後になります。

だから私は、

「60歳までに○○万円作る!」

だけを目標にするのではなく、

「年金+投資収入+貯金で、自分の生活費をどう賄うか」

を考える方が現実的だと思っています。

私自身も、ただ資産額を増やすだけではなく、配当や投資による収入を作りながら、将来的には生活費そのものを抑える方法も考えています。

会社からの給料だけに頼らなくても生活できる状態を少しずつ作っていく。

それが私の考える「老後への準備」です。

老後資金というと暗い話になりがちですが、考え方を変えると、これは**「将来、自由に生きるためのお金を作る作業」**でもあります。

60歳になったとき、

「お金がないから働かなければならない」

ではなく、

「働いてもいいし、働かなくてもいい」

と言える状態を目指したい。

そのために、今できることを少しずつ積み重ねていけばいいのだと思います。

次の第2章では、さらに具体的に、

「60歳までに1,000万円・2,000万円・3,000万円あると、老後生活はどう変わるのか?」

について、年金や毎月の生活費を組み合わせながらシミュレーションしていきます。

「自分ならいくら必要なのか?」

一緒に計算していきましょう。

第2章 60歳で1,000万円・2,000万円・3,000万円・5,000万円あったら老後はどう変わる?

第1章では、「老後には2,000万円必要」という数字だけを信じるのではなく、自分の生活費と年金収入から必要な老後資金を考えることが大切だとお話ししました。

では実際に、60歳の時点で1,000万円持っている人と、3,000万円持っている人では、老後生活はどれくらい違うのでしょうか。

今回は少し具体的な数字を使って考えてみたいと思います。

もちろん、ここで紹介する金額は「この金額があれば絶対安心」というものではありません。

老後の生活費、住宅ローンの有無、持ち家か賃貸か、受け取れる年金額、何歳まで働くのか、そして何歳まで生きるのかによって必要額は大きく変わります。

それでも、具体的な数字を出してみると、自分が目指すべき金額がかなり見えやすくなります。


まずは「毎月5万円不足する老後」で考えてみる

今回は分かりやすくするために、

老後の生活費が月20万円、年金などの手取り収入が月15万円

という人を想定してみます。

毎月の不足額は5万円です。

年間では60万円になります。

単純計算で資産を運用せず、毎年60万円ずつ貯金から取り崩していくと考えましょう。

この場合、老後資金1,000万円なら、

1,000万円÷60万円=約16.7年

となります。

2,000万円なら約33年、3,000万円なら約50年です。

こうして数字にすると、同じ「月5万円不足」でも、持っている金融資産によって安心感が大きく違うことが分かります。

ただし、実際の老後では医療費、介護費、住宅修繕費、家電の買い替え、冠婚葬祭など、毎月の生活費以外にもまとまった支出が発生します。

そのため、計算上ギリギリ足りる金額ではなく、ある程度の余裕を持っておくことが重要です。


60歳で1,000万円あった場合

まずは老後資金1,000万円です。

「1,000万円しかない」と感じる人もいるかもしれませんが、年金で生活費の大部分を賄えるのであれば、決して小さな金額ではありません。

先ほどの例では、毎月5万円の不足なら約16年分を補えます。

さらに、65歳まで仕事を続けたり、60代前半だけアルバイトや短時間勤務をしたりすれば、資産を取り崩し始める時期を遅らせることもできます。

例えば60歳で完全に仕事を辞めるのと、65歳まで毎月10万円だけ働いて収入を得るのでは、その後の資産残高はかなり変わります。

FIREという言葉が広まったことで、「仕事を完全に辞めるか、続けるか」の二択で考えてしまいがちですが、私はその中間があってもいいと思っています。

週5日フルタイムでは働かない。

でも、週2~3日くらいなら働く。

そんな「ゆるく働く老後」なら、1,000万円でも老後の選択肢はかなり広がります。


60歳で2,000万円あった場合

次は、よく話題になる2,000万円です。

毎月5万円を取り崩す生活なら、単純計算で約33年間補えます。

65歳から取り崩したとすると、90代まで計算上は持つことになります。

こう考えると、年金がある程度受け取れて、持ち家で大きな住宅費がかからず、毎月の生活費も抑えられる人なら、2,000万円という金額はかなり大きな意味を持ちます。

一方で、2,000万円あれば何をしても安心というわけではありません。

例えば毎月の不足額が10万円なら、年間120万円の取り崩しになります。

すると、

2,000万円÷120万円=約16.7年

です。

同じ2,000万円でも、毎月5万円不足する人なら約33年、毎月10万円不足する人なら約17年。

つまり老後資金では、「いくら持っているか」と同じくらい、毎月いくら使うかが重要なのです。

私はこの部分が、老後資金を考えるうえで非常に重要だと思っています。

資産を1,000万円増やすのは簡単ではありません。

しかし、老後の固定費を毎月2万円下げることなら、工夫次第ではできるかもしれません。

月2万円なら年間24万円。

25年間なら600万円です。

つまり生活費を毎月2万円下げることは、単純計算では老後資金を600万円増やすのと同じくらいの効果があります。

節約も立派な老後対策なのです。


60歳で3,000万円あった場合

3,000万円まで資産が増えてくると、老後の選択肢はさらに広がります。

毎月5万円の不足なら、単純計算では50年間分です。

もちろん50年間ずっと同じ生活費ということはありませんし、インフレもありますから、この数字をそのまま信じることはできません。

それでも、3,000万円の金融資産と公的年金を組み合わせることができれば、かなり余裕を持った資金計画を立てやすくなります。

さらに3,000万円すべてを現金として置いておく必要もありません。

例えば、生活防衛資金や数年分の生活費は現金として確保し、残りを低コストの投資信託などで長期運用する方法もあります。

資産を運用しながら少しずつ取り崩せば、運用が順調な期間には資産寿命を延ばせる可能性があります。

ただし、ここで注意したいのが、

「毎年必ず○%増える」という前提で老後計画を作らないこと

です。

株式市場は上昇する年もあれば、大きく下落する年もあります。

退職直後に大暴落が起こる可能性だってあります。

そのため、老後資金すべてを株式に投資してしまうのではなく、当面使うお金は現金など値動きの小さい資産として確保することも大切です。


60歳で5,000万円あったら「使うこと」も考えたい

では、5,000万円ならどうでしょうか。

毎月5万円の不足を補うだけなら、単純計算では80年以上になります。

ここまで資産があれば、「老後資金がなくならないか」という問題だけではなく、

「このお金をどう使って人生を楽しむか」

という視点も重要になってくると思います。

老後資金について考えていると、人はどうしても「減らさないこと」ばかり考えてしまいます。

しかし、資産を残したまま人生が終わってしまえば、自分自身はそのお金を使うことができません。

旅行に行く。

美味しいものを食べる。

趣味を楽しむ。

住みたい場所に住む。

海外で数か月生活してみる。

元気な60代だからこそできることもたくさんあります。

老後資金は「死ぬまで守り続ける数字」ではなく、人生を豊かにするためのお金でもあるはずです。

私は資産形成を続けていますが、最終的な目的は通帳や証券口座の数字を大きくすることではありません。

お金によって、自分の時間を自由にすること。

これが一番大切なのではないかと思っています。


「配当月3万円」があるだけでも必要な貯金額は変わる

ここでもう一つ考えたいのが、老後の投資収入です。

先ほどの例では、

生活費20万円、年金15万円なので毎月5万円不足していました。

ところが、株式の配当などから月平均3万円相当の収入があったらどうでしょうか。

20万円-15万円-3万円=2万円。

貯金から取り崩す金額は月2万円まで減ります。

年間24万円です。

2,000万円を年間24万円ずつ取り崩すだけなら、単純計算では80年以上になります。

もちろん配当は保証されていません。

企業の業績によって減配や無配になる可能性がありますし、株価そのものが下落することもあります。

「3,000万円あれば毎年必ず3%もらえる」といった計算だけで老後設計をするのは危険です。

それでも、年金以外の収入源を少しずつ作っておくことには大きな意味があります。

月10万円の不労所得をいきなり作ろうとすると大変です。

でも月1万円ならどうでしょうか。

年間12万円です。

月3万円なら年間36万円。

10年間なら、単純合計で360万円です。

小さな収入でも長期間積み重なると、老後の資産寿命に大きな影響を与えてくれます。


実際の高齢者世帯も「年金だけで完全に賄えている」とは限らない

ここで現実のデータも見てみましょう。

総務省が公表した2025年の家計調査では、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の消費支出は、1か月平均で約26万4,000円でした。

一方、税金や社会保険料などを差し引いた可処分所得は約22万2,000円です。

平均すると、毎月約4万2,000円の不足が生じています。

もちろん、これはあくまで全国平均です。

住宅事情も違いますし、都会と地方でも生活費は違います。

旅行が好きな人と、家でのんびり過ごすのが好きな人でも必要額は変わります。

だからこそ、平均値を見て「自分も26万円必要なんだ」と考えるのではなく、

平均を参考にしながら、自分自身の生活費を計算する。

これが大切なのです。


老後資金で一番怖いのは「長生き」ではなくインフレかもしれない

もう一つ、これから老後を迎える私たちが忘れてはいけないのが物価上昇です。

仮に現在20万円で生活できていたとしても、20年後も同じ20万円で同じ生活ができるとは限りません。

例えば物価が年2%ずつ上昇したと仮定すると、現在20万円かかっている生活は20年後には単純計算で約29万7,000円相当になります。

これはかなり大きな違いです。

老後資金をすべて現金で持っていると、通帳に書かれている金額そのものは減りません。

しかし、物価が上がれば、そのお金で買えるモノやサービスは少なくなります。

これがインフレの怖いところです。

だからこそ私は、老後資金を「現金か投資か」という二択ではなく、

当面使うお金は現金で確保し、すぐには使わないお金は長期運用する

という考え方が重要だと思っています。


目標は「老後○千万円」ではなく、毎月の不足額を小さくすること

ここまで計算してみると、私が老後資金について一番伝えたいことが見えてきます。

それは、

老後に必要な資産額だけを追いかけないこと。

1,000万円しかないからダメ。

2,000万円なら安心。

5,000万円なら絶対大丈夫。

そんな単純な話ではありません。

年金がいくらあるのか。

毎月いくら使うのか。

住宅費はいくらなのか。

何歳まで働くのか。

投資や配当から収入があるのか。

そして、どんな老後を送りたいのか。

これらを組み合わせて初めて、自分に必要な金額が見えてきます。

例えば60歳で3,000万円を作ることだけを目標にするより、

「年金15万円+投資収入3万円+貯金から2万円=月20万円」

という仕組みを作る。

私は、こちらの方がずっと現実的で安心できる老後設計だと思っています。

資産形成は競争ではありません。

SNSを見れば、「資産5,000万円達成」「40代で1億円」といった投稿が目に入ります。

でも、その人と自分では収入も生活費も家族構成も違います。

比べる必要はありません。

自分が暮らしたい生活に必要なお金を計算して、その金額に向かって少しずつ準備する。

カメさんのように、焦らず、ゆっくり進めばいいのです。

次の第3章では、いよいよこの記事のまとめとして、

「では、60歳までに実際に何を準備すればいいのか?」

について考えていきます。

貯金、NISA、配当、年金、住宅費、そして60歳以降も少し働くという選択肢。

これらを組み合わせて、「老後のお金が怖くなくなる自分だけの資金計画」を作っていきましょう。

第3章 60歳までに何をすればいい?貯金・新NISA・配当・年金で「老後のお金が怖くない仕組み」を作ろう

第1章では「老後に必要なお金は人によって違う」ということ、第2章では1,000万円、2,000万円、3,000万円、5,000万円と資産額を変えながら、老後生活がどのように変わるのかを考えてきました。

そして最後の第3章では、

「結局、今から何をすればいいの?」

という一番大切な部分について考えてみたいと思います。

老後資金について調べれば調べるほど、不安になってしまう人もいると思います。

「老後2,000万円では足りない」

「これからは3,000万円必要」

「インフレを考えれば5,000万円必要」

そんな数字ばかり見ていたら、「もう間に合わないよ……」と思ってしまいますよね。

でも私は、老後資金で大切なのは、いきなり大きな金額を作ることではないと思っています。

貯金、年金、投資、配当、そして支出を少しずつ組み合わせていく。

これだけでも老後のお金に対する不安はかなり変わってきます。


まず「60歳までに3,000万円」のような目標から考えない

老後資金を考えるとき、多くの人はいきなり、

「60歳までに2,000万円貯めよう」

「できれば3,000万円欲しい」

と資産額から考えます。

もちろん目標額を決めること自体は悪くありません。

しかし私は、その前にやることがあると思っています。

それは、

自分の老後に毎月いくら不足するのかを計算することです。

例えば、65歳以降の生活費を月20万円とします。

年金の手取り額が仮に月15万円なら、不足額は月5万円。

年間60万円です。

一方、生活費を月18万円まで抑えることができれば、不足するのは月3万円です。

年間36万円。

25年間なら900万円です。

生活費20万円なら25年間で1,500万円不足していたのに、生活費を2万円下げるだけで必要資金は600万円も少なくなります。

この差は非常に大きいと思います。

投資で600万円増やすのは大変ですが、固定費を見直して毎月2万円支出を減らすことなら、人によっては実現できるかもしれません。

つまり老後対策は、

「資産を増やす」だけではなく「必要な生活費を小さくする」ことでもできるのです。


45歳、50歳からでも遅すぎるわけではない

この記事を読んでいる方の中には、

「もう40代後半だから間に合わない」

「50歳から投資を始めても遅いでしょう?」

と思っている方もいるかもしれません。

確かに20歳から投資を始めた人と比べれば、運用できる時間は短くなります。

しかし、だからといって何もしない理由にはなりません。

例えば50歳から60歳まで10年間、毎月5万円を積み立てれば、元本だけでも600万円です。

毎月10万円なら1,200万円になります。

さらに運用による利益が出れば、それ以上になる可能性もあります。

もちろん、投資には元本割れの可能性がありますので、「10年後には必ず○○万円になる」と考えてはいけません。

それでも、何もしない10年間と、毎月コツコツ資産形成を続ける10年間では、60歳になったときの状況は大きく違ってくるでしょう。

私は投資において、

「もっと早く始めればよかった」と後悔するより、「今日から始める」方が大切

だと思っています。

過去には戻れません。

でも、これからの10年間は変えることができます。


老後資金づくりなら新NISAを上手に利用したい

2026年現在、老後の資産形成を考えるうえで外せない制度の一つが新NISAです。

新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があり、年間では合計最大360万円まで投資できます。

非課税保有限度額は合計1,800万円で、そのうち成長投資枠として利用できるのは1,200万円までです。

そして最大のメリットは、NISA口座内で得られた売却益や配当・分配金が一定の条件のもと非課税になることです。

通常、株式や投資信託で利益が出れば約20%の税金がかかります。

長期間運用するほど、この税金の差は無視できません。

だからこそ老後資金を作るのであれば、利用できる人はNISAという非課税制度を上手に活用したいところです。

ただし、

「NISAだから安全」ではありません。

これは非常に大切です。

NISAは投資商品ではなく、税制上の制度です。

NISA口座で購入した投資信託や株式が値下がりすれば、当然損失が出ます。

そのため、「非課税だから何でも買えばいい」のではなく、老後資金という目的を考えれば、低コストで幅広く分散された投資信託などを中心に長期運用する方法が一つの選択肢になります。


老後直前のお金を全部株式にするのは怖い

若いうちは多少株価が下落しても、回復を待つ時間があります。

しかし、60歳になって生活費として使い始めるお金は事情が違います。

例えば60歳で3,000万円あり、そのほとんどを株式で運用していたとします。

そこで大きな株価下落が起きて資産が30%下落すれば、単純計算では2,100万円になります。

しかも、そのタイミングで生活費として資産を売却しなければならない場合、安値で資産を取り崩すことになります。

これが老後運用の難しいところです。

だから私は、60歳が近づいてきたら、

「増やすためのお金」と「近いうちに使うお金」を分ける

ことが重要だと思っています。

例えば数年以内に使う予定の生活費や緊急資金は現金などで確保しておく。

一方、10年、20年先まで使わないお金については、ある程度リスクを取って運用を続ける。

こうしておけば、株価が暴落したときに生活費のために慌てて株式を売却する必要性を減らすことができます。

老後になったから投資を全部やめる。

反対に、老後資金も全部投資する。

どちらか一方ではなく、現金と投資を上手に使い分けることが大切なのだと思います。


「配当月3万円」が老後をかなり楽にしてくれる

私が老後資金を考えるうえで魅力を感じているのが、配当などによる定期的な収入です。

例えば年間36万円。

月平均にすると3万円です。

「たった3万円?」

と思うかもしれません。

しかし老後の3万円はかなり大きいと思います。

年金が月15万円、生活費が20万円なら、本来は月5万円不足します。

ところが配当などから月平均3万円相当の収入があれば、貯金から取り崩す金額は月2万円になります。

年間60万円取り崩す生活から、年間24万円の取り崩しになるわけです。

資産寿命は大きく変わります。

もちろん配当金は預金の利息とは違い、保証されたものではありません。

企業の業績が悪化すれば減配することもありますし、無配になる可能性もあります。

高配当という理由だけで一つの会社へ集中投資するのも危険です。

だからこそ、複数企業への分散や投資信託なども利用しながら、一つの収入源に頼り過ぎないことが重要です。

私が目指したいのも、

「一発当てて大金持ちになる」ことではなく、小さな収入源をいくつも作ること。

月1万円。

次は月2万円。

そして月3万円。

小さくても給料以外のお金が毎月入ってくるようになると、「働かなければ生活できない」という状態から少しずつ離れていけます。

これこそ、私が投資を続ける大きな理由の一つです。


60歳になったら完全に仕事を辞めなくてもいい

もう一つ、老後資金を大きく変える方法があります。

それは、

少しだけ働くことです。

FIREという言葉を聞くと、「会社を辞めて一切働かない生活」を想像する人が多いと思います。

でも私は、完全にゼロか100かで考える必要はないと思っています。

例えば60歳以降、

週2日だけ働く。

月5万円だけ稼ぐ。

好きな仕事だけする。

短時間勤務にする。

そんな働き方でもいいと思います。

仮に月5万円の収入があれば年間60万円です。

10年間なら単純合計600万円。

これは老後資金を600万円用意するのと同じくらいのキャッシュフローを生み出します。

しかも、少し働くことにはお金以外のメリットもあります。

社会とのつながりができたり、生活にリズムができたりする人もいるでしょう。

「働かなければ生きていけない」のと、

「働かなくても生活できるけど、好きだから少し働く」

のでは、同じ仕事でも気持ちはかなり違うと思います。

私が目指したいのは、まさに後者です。


年金は「何歳から受け取るか」も考える

公的年金は原則65歳から受給しますが、希望すれば繰上げ受給や繰下げ受給という選択肢もあります。

早く受け取れば1回あたりの年金額は減り、遅らせれば増えます。

そのため、

「長生きするなら絶対に繰下げた方がお得」

「早くもらった方が絶対に得」

と単純に決められるものではありません。

健康状態、仕事の収入、貯金額、家族構成、税金や社会保険料などによっても変わります。

大切なのは、60歳や65歳になってから初めて考えるのではなく、50代のうちから、

「自分は何歳から年金を受け取るのか」

という選択肢について知っておくことです。

そして実際に自分が受け取れる見込み額は、ねんきん定期便やねんきんネットなどで確認しておきましょう。

老後資金計画の出発点は、「平均的な年金額」ではなく自分自身の年金見込額です。


老後資金は「4つの財布」で考えると分かりやすい

ここまで色々なお金の話をしてきたので、最後に私なりに整理してみます。

老後のお金は、一つの大きな貯金として考えるより、

「年金」「現金」「運用資産」「その他の収入」

という4つの財布で考えると分かりやすいと思います。

年金は、一生涯の生活を支える土台。

現金は、日々の生活費や突然の出費に備えるお金。

NISAなどで運用する資産は、インフレにも備えながら将来へ残していくお金。

そして配当、副業、短時間労働などは、年金だけでは足りない部分を補う収入です。

例えば、

年金15万円+配当3万円+資産取り崩し2万円=生活費20万円

という仕組みが作れれば、「老後までに絶対5,000万円作らなければならない」と考える必要はありません。

逆に5,000万円持っていても毎月40万円使っていれば、安心とは言い切れません。

結局、老後の安心を決めるのは資産額だけではなく、

「毎月入ってくるお金」と「毎月出ていくお金」のバランス

なのです。


カメさんが思う「老後の安心」とは

今回の記事を書くにあたって、改めて考えてみました。

私は老後に何億円も欲しいわけではありません。

高級車を何台も所有したいわけでもありません。

私が欲しいのは、

「明日も会社に行かなければ生活できない」という状態から自由になることです。

朝起きて、

今日は何をしようかな。

旅行に行こうかな。

海外でしばらく暮らしてみようかな。

今日は何もしないでのんびりしようかな。

そんなことを自分で決められる生活ができたら、それで十分幸せだと思っています。

そのためには、お金は必要です。

でも、お金そのものが目的ではありません。

お金は、自分の時間を取り戻すための道具です。

だから私はこれからも、無理をして一気に資産を増やすのではなく、投資を続け、支出を抑え、小さな収入源を作りながら、少しずつ自由に近づいていきたいと思っています。

60歳で1,000万円の人。

2,000万円の人。

3,000万円の人。

5,000万円の人。

どの金額なら正解というものはありません。

大切なのは、

「自分はいくらあれば、自分らしく暮らせるのか」

を知ることです。

周りと比べる必要はありません。

SNSで資産1億円の人を見ても、焦る必要はありません。

自分の年金を確認する。

自分の生活費を知る。

無駄な固定費を減らす。

余裕資金を少しずつ投資する。

そして給料以外の小さな収入源を作る。

それを10年、20年と続けていく。

資産形成に近道はありません。

だからこそ、

焦らず、無理せず、ゆっくりと。

カメさんらしく、一歩ずつ自由な老後を目指していきたいと思います。

この記事を読んだことをきっかけに、まずは一度「自分はいくらあれば老後を安心して暮らせるのか」を計算してみてください。

漠然と「老後が怖い」と思っていたものが数字になれば、次に何をすればいいのかも見えてきます。

老後は、怖がるものではなく、今から準備していくものです。

今日の小さな一歩が、10年後、20年後の自由につながっていくと私は思っています。

それでは、また次の記事でお会いしましょう!

カメさんでした。

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