【新NISAは暴落しても売らない?】含み損で慌てる前に知ってほしい「積立投資の本当の強さ」2026年最新版
第1章 新NISAで暴落!含み損になっても「すぐ売らない」方がいいの?
こんにちは、カメさんです!
新NISAを始めて、S&P500やオール・カントリーなどの投資信託を毎月コツコツ積み立てている方も増えてきました。
最初は、
「将来のために毎月3万円積み立てよう!」
「20年後にはかなり増えているかもしれない!」
そんな期待を持って投資を始めたのではないでしょうか。
ところが、実際に投資を始めてみると、毎日順調に資産が増えていくわけではありません。
昨日まで+10万円だったのに、数日後には+3万円。
さらに株価が下落すると、ついには-5万円……。
スマートフォンの証券会社アプリを開くたびに評価額が減っていくと、
「このまま持っていて本当に大丈夫なの?」
「もっと下がる前に一度売った方がいいのでは?」
そんな不安が出てきます。
投資を長く続けている私でも、資産が大きく減る画面を見るのは決して気持ちのいいものではありません。
ましてや新NISAをきっかけに初めて投資を始めた人なら、なおさら怖いと思います。
しかし、ここで知っておいてほしいことがあります。
新NISAの積立投資では、「含み損になった=投資に失敗した」ということではありません。
むしろ長期の積立投資では、途中で株価が大きく下がることをある程度想定したうえで投資を続けることが重要なのです。
- 2026年も株式市場は決して一直線には上がっていない
- 新NISAはそもそも「長期投資」と相性の良い制度
- 暴落は積立投資にとって本当に「悪」なのか?
- 本当に怖いのは「暴落」よりも感情で投資方針を変えてしまうこと
- 「暴落しても絶対に売るな」という意味ではありません
- 毎月3万円を積み立てていたら、暴落時にはどうなる?
- 「-30%」は怖い。でも積立中なら見方が変わる
- ドルコスト平均法って何?
- では一括投資より積立投資の方が必ず儲かるの?
- 暴落時に積立を止めると「安く買える期間」を逃してしまう
- 暴落したら「積立額を2倍」にすればもっと儲かる?
- 生活防衛資金まで投資してはいけない理由
- 積立投資で一番強い人は「暴落を当てられる人」ではない
- S&P500が10%下落した!どうする?
- 20%下落したら「買い増し」した方がいい?
- 30%以上暴落したら、それでも売らない?
- 暴落しても「絶対に売るな」は間違い
- S&P500が下がったからオルカンへ乗り換える?
- 新NISAで売却した枠はどうなる?
- NISAの損失は損益通算できない
- カメさんなら暴落したときどうする?
2026年も株式市場は決して一直線には上がっていない
2026年の株式市場を見ても、値動きは決して穏やかではありません。
アメリカではインフレ、金利、FRBの金融政策、中東情勢、原油価格、AI関連企業への巨額投資など、株価を大きく動かす材料が次々と登場しています。
9月11日時点のS&P500は7,656.98ポイント。2026年に入ってから約12%上昇している一方で、8月13日に付けた最高値からは約2%下落しています。
しかも、ほんの数か月前を振り返れば、相場の雰囲気は今とはまったく違っていました。
つまり、
「今は上がっているから安心」「今は下がっているから危険」
というほど、投資は単純ではありません。
今日のニュースを見て売ったら翌日に上昇することもありますし、「もう大丈夫だろう」と思って買った直後に下落することもあります。
短期的な株価を完璧に予想することは、プロの投資家であっても非常に難しいのです。
だからこそ新NISAでは、「次に上がる銘柄を当てる」ことよりも、長い時間を使って資産を育てていくという考え方が重要になります。
新NISAはそもそも「長期投資」と相性の良い制度
ここで、新NISAの仕組みを改めて確認してみましょう。
2024年から始まった現在のNISAでは、つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円で、両方合わせると年間最大360万円まで投資できます。
さらに生涯の非課税保有限度額は最大1,800万円となっており、非課税保有期間は無期限です。
昔のNISAのように「非課税期間が終わる前にどうしよう」と考える必要がなくなりました。
これは非常に大きな変更です。
言い換えれば、現在のNISAは最初から、
「10年、20年、その先までじっくり資産形成してください」
という考え方と非常に相性の良い制度なのです。
そのため、数か月の株価下落だけを理由に、
「含み損になったから全部売却しよう」
と判断するのは、長期投資という本来の目的から考えると、少しもったいない行動になる可能性があります。
暴落は積立投資にとって本当に「悪」なのか?
ここからが今回の記事で一番伝えたい部分です。
例えば、毎月3万円ずつ同じ投資信託を購入するとします。
基準価額が1万円なら、単純化すると3口購入できます。
ところが株価が大きく下落して、基準価額が6,000円になったとしましょう。
同じ3万円でも今度は5口購入できます。
つまり、
価格が下がったことで、同じ金額でもたくさん買えるようになった
ということです。
これが毎月一定額を積み立てる大きな特徴です。
スーパーでいつも買っている商品が30%OFFになっていれば、
「安くなっているから今のうちに買おう」
と思いますよね。
ところが投資になると不思議なことに、
「30%も下がった!怖いから売ろう!」
となってしまいます。
もちろん株式とスーパーの商品は同じではありませんし、下落した資産が必ず元の価格まで戻る保証もありません。
だからこそS&P500や全世界株式など、幅広く分散された投資信託を使うことが重要になります。
長期的な成長を期待できる資産へ分散投資しているのであれば、一時的な下落は「資産形成が終わった瞬間」ではなく、積立期間中の一つの通過点と考えることができます。
本当に怖いのは「暴落」よりも感情で投資方針を変えてしまうこと
私が20年以上投資を続けてきて強く感じるのは、投資で一番難しいのは銘柄選びではなく、実は自分の感情をコントロールすることだということです。
株価が上がると、
「もっと買っておけばよかった!」
と思います。
反対に株価が下がると、
「全部売って逃げたい!」
と思います。
人間なので当然です。
しかし、この感情のまま行動すると、
高くなってから買い、安くなってから売る
という、投資で最も避けたい行動になってしまうことがあります。
新NISAで20年、30年という長期の資産形成を考えているのであれば、今日や来月の株価に一喜一憂する必要はありません。
大切なのは、
「なぜこの投資信託を買ったのか」
「何年間運用するつもりなのか」
「このお金は当面使わなくても大丈夫なのか」
という、投資を始めた時の目的です。
私はこれまで投資を続ける中で、利益を得た経験だけでなく、大きな失敗も経験してきました。
だからこそ今は、短期間で大きく儲けることよりも、退場せずに投資を続けられることの方が大切だと考えています。
資産形成は100メートル走ではありません。
何十年も続くマラソンです。
途中で雨が降ることもあれば、強い向かい風が吹くこともあります。
それでも無理のないペースで走り続けた人だけが、最後までたどり着くことができます。
「暴落しても絶対に売るな」という意味ではありません
ただし、ここは誤解してほしくありません。
今回の記事は、
「何があっても絶対に売ってはいけない」
と言いたいわけではありません。
生活費まで投資している場合や、近いうちに使う予定のお金を投資している場合、あるいは自分が耐えられないほどリスクの高い商品を購入してしまった場合などは、資産配分そのものを見直す必要があります。
また、個別株や特定テーマに集中した商品と、世界中の企業へ幅広く投資するインデックスファンドでは、同じ「暴落」でも考え方が違います。
だからこそ重要なのは、
「下がったから売る」のではなく、「自分の投資目的が変わったから見直す」
という判断です。
株価ではなく、自分自身の計画を基準にする。
これが長期投資を続けるうえで、とても大切な考え方だと思っています。
そして実は、積立投資をしている人にとって、暴落にはもう一つ非常に大きな意味があります。
それが、
「安く買った口数が、その後の回復局面でどのように資産を押し上げるのか」
ということです。
次の第2章では、毎月3万円・5万円など具体的な金額を例にしながら、暴落時にも積立を続けると何が起こるのか、ドルコスト平均法の仕組みとともに詳しく解説していきます。
「暴落が怖い」という感覚が、「なるほど、積立投資ではそう考えるのか」に変わるよう、できるだけ分かりやすく説明していきたいと思います。
カメさんでした。
第2章 暴落時こそ積立投資の強さが見えてくる!「安くたくさん買える」を味方につけよう
第1章では、新NISAで含み損になったからといって、すぐに「投資に失敗した」と考える必要はないというお話をしました。
では、なぜ積立投資をしている人にとって株価下落が必ずしも悪いことばかりではないのでしょうか。
ここを理解すると、暴落に対する考え方がかなり変わります。
私も長く投資をしていますが、投資を始めたばかりの頃と現在では、株価下落に対する感覚がずいぶん変わりました。
昔は株価が下がると、
「うわっ、またお金が減った……」
と考えていました。
ところが長期投資という視点で見るようになると、
「まだ積立期間なんだから、安く買える期間があることも悪くないな」
と思えるようになりました。
もちろん、資産が何十万円、何百万円と減れば気分がいいわけではありません。
しかし、これから10年、20年と投資を続ける人と、明日すべて売却する人では、株価下落の意味がまったく違うのです。
毎月3万円を積み立てていたら、暴落時にはどうなる?
ここでは分かりやすくするため、毎月3万円の投資信託を購入しているとしましょう。
最初の基準価額を1万円とします。
3万円を投資すれば、単純化すると3口購入できます。
ところが株式市場が下落して、翌月の基準価額が7,500円になったとします。
25%の下落です。
資産評価額を見るとショックを受けるでしょう。
しかし、毎月3万円の積立を継続していれば、今度は同じ3万円で4口購入できます。
さらに大きな暴落が起きて基準価額が6,000円まで下がったとすると、3万円で5口購入できます。
つまり、
株価が下がれば下がるほど、同じ3万円で購入できる口数は増えていく
のです。
そして、その後株式市場が回復すれば、安い時期にたくさん購入した口数も一緒に値上がりしていきます。
これが長期の積立投資で暴落を必要以上に怖がらなくてもいい理由の一つです。
「-30%」は怖い。でも積立中なら見方が変わる
例えば、あなたが100万円を投資していたとしましょう。
株式市場が30%下落すれば、単純計算では評価額は70万円です。
スマートフォンの画面に、
評価損益 -300,000円
と表示されたら、かなり怖いですよね。
「30万円あったら旅行に行けたのに……」
「家電を買えたのに……」
「もう売ってしまおうかな……」
いろいろ考えてしまうと思います。
しかし、ここで重要なのは、その70万円を明日使う予定があるのか、それとも10年、20年先のために運用しているのかということです。
老後資金などを目的として長期間積み立てているのであれば、現在の70万円という評価額だけを見て結論を出す必要はありません。
なぜなら積立期間中なら、その後も毎月新しい資金を投入していくからです。
株価が30%下落した状態で積立を続ければ、それまでより安い価格で投資信託を購入できます。
そして株価がさらに下落すれば、もっと安く購入できます。
もちろん、そのまま価格が下がり続ける可能性もあります。
いつ回復するのかも誰にも分かりません。
それでも世界中の株式へ幅広く分散する投資信託などを長期保有するのであれば、「今月の評価額」だけではなく「10年後、20年後にどうなっているか」という視点を持つことが重要だと思っています。
ドルコスト平均法って何?
ここで登場するのが、投資をしていると一度は聞く**「ドルコスト平均法」**です。
名前だけ聞くと難しそうですが、考え方はとても簡単です。
毎月3万円など、決まった金額を定期的に投資する方法です。
価格が高ければ少ししか買えません。
価格が安ければたくさん買えます。
これを自動的に繰り返します。
金融庁も積立投資について、あらかじめ決めた金額を継続して投資することで、高値のときだけ買ってしまったり、安値のときに買えなかったりすることを避けやすいと説明しています。
例えば金融庁が紹介しているシミュレーションでは、基準価額が1万円→2万円→5,000円→1万円と変化する商品へ合計4万円を投資する場合、最初に4万円を一括投資すると平均購入単価は1万円です。
一方、毎月1万円ずつ4回に分けて購入すると、価格が5,000円まで下がったときに多く購入できるため、この例では平均購入単価が約9,000円になります。
これこそ積立投資の面白いところです。
暴落した瞬間だけを見ると、
「資産が減った!」
となります。
しかし積立を続けている側から見ると、
「将来のための口数を安く仕込んでいる期間」
という別の見方もできるのです。
では一括投資より積立投資の方が必ず儲かるの?
ここはとても大切なので、誤解のないようにしておきましょう。
ドルコスト平均法を使えば、必ず一括投資より儲かるわけではありません。
例えば投資した直後から株価がずっと上昇した場合を考えてみます。
最初に100万円を一括投資した人は、100万円すべてが最初から値上がりの恩恵を受けます。
一方、毎月少しずつ投資する人は、後から買うほど価格が高くなるので、一括投資した人の方が有利になる場合があります。
つまりドルコスト平均法は、
「絶対に儲かる投資法」ではありません。
未来の価格を予想せず、一定額を淡々と購入するための方法なのです。
ここが非常に重要です。
私たちは、
「今日が底値だから全額投資しよう」
「来月暴落するから今は買わないでおこう」
と考えます。
でも、本当にそれが分かるのであれば誰も投資で苦労しません。
底値は、何か月も経ってから振り返って初めて、
「あの日が底だったんだ」
と分かります。
だから私は、投資初心者ほど「相場を当てること」に時間を使うより、自動積立を設定してしまう方が続けやすいと思っています。
暴落時に積立を止めると「安く買える期間」を逃してしまう
ここで初心者の方がやってしまいやすい行動があります。
株価が上昇しているときには毎月積み立てていたのに、暴落した途端、
「怖いから積立を一旦停止しよう」
としてしまうことです。
気持ちはものすごく分かります。
しかし、それでは高いときには買って、安くなったら買わないという行動になってしまいます。
積立投資のメリットを自分から小さくしてしまう可能性があるのです。
例えば1万円だった基準価額が7,000円になり、さらに5,000円まで下落したとします。
怖くなって積立を止めた人は、5,000円のときには何も購入していません。
一方、淡々と積立を続けた人は、1万円だった頃の2倍の口数を同じ金額で購入できます。
そして数年後に基準価額が1万円まで回復したとしたらどうでしょう。
暴落時に購入した5,000円の分については、価格が2倍になっています。
もちろん実際の株式市場はこのようにきれいには動きません。
5,000円からさらに3,000円になることもありますし、何年間も低迷する可能性もあります。
だからこそ重要なのは、底値を当てようとすることではありません。
「いつ暴落するか分からないから、一定額を淡々と投資する」
という仕組みを作ることなのです。
暴落したら「積立額を2倍」にすればもっと儲かる?
ここまで読むと、
「だったら暴落したら積立額を増やせばいいのでは?」
と思いますよね。
確かに、安いところで追加投資でき、その後価格が回復すれば大きな利益につながります。
しかし私は、初心者の方が無理をしてまで投資額を増やす必要はないと思っています。
なぜなら、
どこまで下がるのか誰にも分からないからです。
20%下落して、
「大チャンス!」
と思って100万円を追加投資した翌月に、さらに20%下落することもあります。
そこでまた100万円投入し、その後さらに下落したらどうでしょう。
最初は余裕だった人でも、次第に怖くなってきます。
そして本当の底値付近で耐えられなくなり、全部売ってしまう。
これが一番避けたいパターンです。
投資は、利益を最大化することだけが目的ではありません。
「相場から退場しないこと」も非常に重要です。
暴落時でも普段と同じ3万円を積み立てられる。
さらに下がっても生活には何の影響もない。
そのくらいの金額で続ける方が、私は長期投資では強いと思っています。
生活防衛資金まで投資してはいけない理由
だからこそ、新NISAを始める前に必ず確保しておきたいのが現金です。
「現金を持っているのはもったいない」
という意見もあります。
確かに株式が上昇している期間だけを見れば、現金より投資した方が資産は増えやすいでしょう。
しかし、株価が暴落したタイミングで冷蔵庫が壊れるかもしれません。
病気やケガをする可能性もあります。
会社を辞めたくなることだってあります。
そんなとき生活費まで株式に投資していたら、
「今は売りたくないけど、お金が必要だから売る」
ことになります。
しかも不思議なもので、景気が悪化して株価が下落するときには、私たちの仕事や収入にも影響が出る可能性があります。
だから私は、現金を持つことを「投資していない無駄なお金」とは考えていません。
暴落しても投資を続けるための保険
だと思っています。
投資で精神的な余裕を持つためにも、生活費として必要なお金と投資するお金は、きちんと分けておくことが大切です。
積立投資で一番強い人は「暴落を当てられる人」ではない
私は長年投資をしてきて、相場を完璧に当て続けることは本当に難しいと感じています。
上がると思ったら下がる。
下がると思ったら上がる。
投資をしていると、そんなことは何度もあります。
だから新NISAを使った長期投資では、
「暴落を予想できる人」になる必要はありません。
むしろ、
暴落しても生活に困らない。
含み損でも慌てない。
毎月の積立を続けられる。
そして何年も市場に居続ける。
そんな人の方が長期の資産形成では強いのではないでしょうか。
金融庁も、株式や投資信託などのリスクを抑えながら安定的な資産形成を目指す方法として、「長期・積立・分散」を有効な選択肢の一つとして紹介しています。
積立によって購入時期を分散し、投資対象も世界中へ分散し、それを長期間続ける。
非常に地味です。
SNSで自慢できるような派手さもありません。
しかし資産形成は、派手である必要はありません。
私が目指しているのも、一発当てて億万長者になることではなく、無理をせず、少しずつ資産を増やし、将来的に会社だけに依存しなくても生活できる状態を作ることです。
カメさんのように、ゆっくりでも前へ進む。
新NISAの積立投資には、そんな投資方法がよく合っていると思っています。
では、実際に株価が-10%、-20%、-30%と暴落したとき、私たちは具体的に何をすればいいのでしょうか。
「そのまま積立を続ける?」
「追加投資する?」
「一部だけ売却する?」
「S&P500からオルカンに変更する?」
第3章では、新NISAで暴落が起きたときにやるべきこと・やってはいけないことを具体的に整理しながら、「結局、暴落したらどうすればいいの?」という疑問にカメさんなりの答えを出していきたいと思います。
カメさんでした。
第3章 新NISAで暴落したらどうする?やるべきこと・やってはいけないこと
第1章では、「含み損になった=投資に失敗した」ではないこと、第2章では、暴落時にも積立を続けることで安い価格で多くの口数を購入できることについてお話ししました。
では実際に、新NISAで投資しているS&P500やオール・カントリーが大きく下落したら、私たちはどうすればいいのでしょうか。
10%程度の下落なら、
「まあ、そのうち戻るだろう」
と思える人もいるでしょう。
しかし20%、30%と下落し、100万円だった資産が70万円になったら話は変わってきます。
さらに500万円投資している人なら、30%下落すると評価額は単純計算で350万円です。
150万円の含み損です。
これを目の前にして何も感じない人の方が少ないと思います。
私も長年投資をしていますが、大きな含み損を見て嬉しいと思うことはありません。
「まだ下がるのでは?」
「今のうちに売った方がいいのでは?」
「利益があるうちに逃げればよかった……」
そんなことを考えるのは自然なことです。
ただし、投資では不安になった瞬間に行動することが正解とは限りません。
むしろ暴落したときほど、一度自分が投資を始めた理由に戻って考えることが大切だと思っています。
S&P500が10%下落した!どうする?
まず10%程度の下落です。
100万円なら90万円。
300万円なら270万円。
500万円なら450万円です。
数字だけ見ると決して小さくありません。
しかし株式市場では、この程度の調整は長期間投資していれば何度も経験する可能性があります。
そのたびに積立を止めたり、売却したりしていては、長期投資を続けることが難しくなります。
そのため、生活資金に問題がなく、10年、20年先の資産形成を目的としてS&P500や全世界株式などへ積み立てているのであれば、私は基本的に、
「いつも通り積み立てる」
でいいと思っています。
相場のニュースを一日中追いかける必要もありません。
むしろ証券口座を見る回数を減らしてしまうくらいでもいいでしょう。
毎月3万円なら3万円。
5万円なら5万円。
相場が上がっていても下がっていても、同じことを続ける。
シンプルですが、これが積立投資の強みです。
20%下落したら「買い増し」した方がいい?
次に20%下落した場合です。
ここまで下落すると、
「大チャンスだから追加投資しよう!」
という情報がSNSなどでも増えてくると思います。
確かに、20%安い価格で購入し、その後市場が回復すれば大きな利益になります。
ただ、私は初心者の方に「20%下がったら全力で買いましょう」とは言いません。
なぜなら、
20%下落した後に、さらに20%下落する可能性があるからです。
暴落の底値は誰にも分かりません。
100万円の余裕資金があったとして、20%下落したところですべて投入し、その後さらに株価が下がったら、
「もう買えるお金がない……」
となります。
しかも含み損はさらに膨らみます。
その状態に耐えられず売却してしまえば、せっかく安いところで買った意味がありません。
余裕資金が十分にあり、自分でリスクを理解したうえで少しずつ追加投資するのであれば一つの方法でしょう。
しかし、
「暴落=全力買い」ではありません。
無理をして追加投資するくらいなら、普段の積立額を変えずに淡々と続ける方が、精神的にも楽だと思います。
30%以上暴落したら、それでも売らない?
問題はここです。
30%、40%という大暴落です。
100万円が70万円。
500万円なら350万円。
1,000万円なら700万円。
資産額が大きくなるほど、含み損も大きくなります。
1,000万円投資していて30%下落すれば、画面上では300万円が消えたように見えます。
ここまで来ると、
「もう耐えられない」
と思う人も出てくるでしょう。
しかし、ここで確認してほしいことがあります。
そのお金を今すぐ使う必要がありますか?
もし老後資金として20年後に使う予定のお金であり、生活防衛資金も別に確保している。
さらに、投資している商品が一社の個別株ではなく、S&P500や全世界株式のように幅広く分散されたインデックスファンドである。
そして自分が最初に決めた投資方針にも変化がない。
この条件なら、株価が30%下落したという理由だけで売却する必要性は低いと私は考えています。
ただし、これは「30%下がったら必ず戻る」という意味ではありません。
株価が回復するまで何年もかかる可能性があります。
だからこそ、株価が上がっているときではなく、暴落する前から自分が耐えられる投資額にしておくことが重要なのです。
暴落しても「絶対に売るな」は間違い
ここまで「積立を続ける」という話をしてきましたが、私は何があっても絶対に売ってはいけないとは思っていません。
売却や投資額の見直しを考えた方がいい場合もあります。
例えば、数年以内に住宅購入や教育費などでそのお金が必要になった場合です。
近いうちに使う予定のお金まで株式市場に置いておくと、必要になったタイミングで暴落している可能性があります。
また、
「株価が10%下がっただけで夜も眠れない」
というのであれば、そもそも投資額が自分のリスク許容度を超えている可能性があります。
この場合も、無理に我慢することが正解ではありません。
株式の比率を下げたり、現金を増やしたりして、自分が安心して続けられる資産配分へ調整することも立派な投資判断です。
さらに注意したいのが、個別株や特定のテーマへ集中投資している場合です。
全世界株式が30%下落することと、一企業の株価が30%下落することは意味が違います。
世界経済全体へ分散している投資信託なら、世界中の企業が一斉に永久に価値を失わない限り、その後の経済成長に期待できます。
しかし個別企業の場合、業績悪化や競争力の低下によって株価が元に戻らない可能性があります。
「下がったものはいつか必ず戻る」
という考え方は危険です。
何を保有しているのかによって、暴落時の判断は変わります。
S&P500が下がったからオルカンへ乗り換える?
これも暴落すると考える人が増えます。
「アメリカ株はもうダメかもしれないから、S&P500を売ってオルカンにしよう」
という行動です。
もちろん、自分の投資方針を改めて考えた結果、
「アメリカだけではなく世界全体へ分散したい」
と判断するのであれば変更すること自体は悪くありません。
しかし、
「S&P500が下がったから」という理由だけで乗り換えるのは慎重に考えた方がいい
と思います。
なぜなら、今度はアメリカ株が回復してオルカンを上回ったとき、
「やっぱりS&P500に戻そう」
となりかねないからです。
これを繰り返すと、下がった資産を売り、上がった資産へ乗り換えるという行動になってしまいます。
投資では、昨日一番上がったものを追いかけ続けても、明日の勝者を保証してくれるわけではありません。
だから最初の商品選びの段階で、
「私はアメリカの成長を重視するからS&P500」
「どの国が伸びるか分からないからオルカン」
と自分なりの理由を持っておくことが大切なのです。
新NISAで売却した枠はどうなる?
ここで、新NISAならではの仕組みも覚えておきましょう。
新NISAでは、非課税保有限度額が総額1,800万円となっています。
そして保有商品を売却した場合、その商品の取得価額(簿価)分の非課税保有限度額は翌年以降に再利用できます。
例えばNISAで100万円で購入した投資信託が150万円になり、それを売却したとします。
翌年以降に再利用できる非課税保有限度額は、売却価格の150万円ではなく取得価額である100万円分です。
反対に100万円で購入したものが70万円に下落して売却した場合でも、翌年以降に再利用できるのは取得価額ベースの100万円分です。
ただし、ここで注意があります。
売却したからといって、その年の年間投資枠がその場で復活するわけではありません。
新NISAには、つみたて投資枠年間120万円、成長投資枠年間240万円という年間投資枠があります。
「一度売れば、その分を今年また無制限に買える」という制度ではないので注意しましょう。
NISAの損失は損益通算できない
もう一つ、暴落時に売却する前に知っておきたい重要なことがあります。
NISA口座で発生した損失は、課税口座の利益と損益通算することができません。
例えばNISAで30万円の損失を確定し、特定口座の株で30万円の利益が出ていたとしても、
「プラス30万円とマイナス30万円だから税金はゼロ」
とはできません。
NISAでは利益が非課税になる代わりに、損失について税制上のメリットを受けることもできないのです。
これは暴落時に慌てて売却する前に、ぜひ覚えておきたいポイントです。
カメさんなら暴落したときどうする?
では私ならどうするか。
長期の資産形成を目的として、低コストで十分に分散された投資信託を新NISAで積み立てているのであれば、基本的には、
「何もしない」
を選びます。
積立設定もそのまま。
株価が下落してもそのまま。
生活防衛資金には手を付けない。
余裕資金が十分にあれば追加投資を検討することはあっても、生活を犠牲にしてまで買い増しはしません。
そして何より、
レバレッジを使わない。
これも重要だと思っています。
現物の投資信託なら30%下落しても、30%の含み損です。
しかし借りたお金や高いレバレッジを使えば、同じ値動きでも資産に与えるダメージは一気に大きくなります。
私は長年いろいろな投資を経験してきましたが、結局一番難しいのは「儲けること」以上に「市場から退場しないこと」だと感じています。
大きく儲けようとしてリスクを取りすぎれば、一度の暴落ですべてを失うこともあります。
でも新NISAで余裕資金をコツコツ積み立てているだけなら、暴落しても強制的に売却されることはありません。
時間を味方につけることができます。
これは長期投資において、とても大きな強みです。
まとめ 新NISAで大切なのは「暴落しない商品」を探すことではない
ここまで3章にわたって、新NISAと暴落についてお話ししてきました。
投資を始めたばかりの人は、
「絶対に下がらない投資信託はないかな?」
と考えることがあります。
残念ながら、そんな商品はありません。
リターンを期待する以上、価格が下落するリスクも受け入れる必要があります。
だから私たちが考えるべきなのは、
「暴落しない商品を探すこと」ではなく、「暴落しても続けられる投資をすること」
ではないでしょうか。
生活に必要なお金を残しておく。
無理のない金額で積み立てる。
S&P500や全世界株式などを利用して幅広く分散する。
信託報酬などのコストを抑える。
短期のニュースに振り回されない。
そして10年、20年という時間を味方につける。
どれも地味なことばかりです。
でも資産形成は、それでいいと私は思っています。
SNSを開けば、
「今年○千万円儲かった!」
「この株で資産が10倍になった!」
そんな投稿が目に入ります。
見ると羨ましくなることもあります。
しかし私たちが目指しているのは、誰かとの投資成績の競争ではありません。
自分自身と家族の将来を少しずつ豊かにすることです。
毎月1万円でも3万円でも5万円でも構いません。
自分の生活を苦しくしない範囲で積み立てる。
暴落したときも慌てない。
上昇したときも欲張りすぎない。
そして、ゆっくり資産を育てていく。
急がなくてもいいんです。
カメさんのようにゆっくりでも、昨日より少し前へ進んでいれば、それは立派な資産形成です。
新NISAは、短期間でお金持ちになるための制度ではありません。
税制優遇を活用しながら、長い時間をかけて自分の未来のために資産を作っていく制度です。
次に暴落が来たとき、
「怖い!売らなきゃ!」
と思う前に、この記事を少しだけ思い出してもらえたら嬉しいです。
暴落は長期投資の失敗ではありません。
本当に大切なのは、暴落が来ても自分の生活を守りながら投資を続けられる仕組みを、平常時から作っておくことです。
私もこれから、焦らず、無理せず、欲張りすぎず。
自分のペースで資産形成を続けていきます。
一緒にゆっくり資産を育てていきましょう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
カメさんでした。
※本記事は2026年9月13日時点の制度・情報をもとに、個人の資産形成について一般的な考え方を紹介したものです。特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資には元本割れの可能性がありますので、最終的な投資判断はご自身の資産状況やリスク許容度を踏まえて行ってください。