【2026年9月最新】円高はどこまで進む?ドル円150円割れも?日本株・新NISAへの影響を徹底解説
第1章 ついに円高へ?2026年9月、ドル円で起きている大きな変化
こんにちは、カメさんです!
今回は、投資をしている人なら今かなり気になっているであろう「円高」について考えてみたいと思います。
ここ数年、私たちはとにかく円安に悩まされてきました。
海外旅行へ行けばホテルも食事も高い。輸入品も高くなり、電気代やガソリン代、食料品まで値上げが続く。
「昔は1ドル100円台だったのに……」
そう思っている方も多いのではないでしょうか。
ところが2026年9月に入り、為替市場の空気が少し変わってきました。
2026年7月にはドル円が一時163.99円まで円安になりましたが、その後は円が大きく買い戻され、9月8日には1ドル=152.89円まで円高が進みました。
わずか2か月ほどで10円以上も動いたことになります。
さらに注目したいのが、海外の投機筋の動きです。
米商品先物取引委員会(CFTC)のデータでは、9月8日までの週に投機筋の円ポジションが、2026年2月以来初めて「円買い超過」に転じました。
つまり市場では、長く続いた「円を売る」という流れから、「円を買う」という方向へ資金が動き始めているのです。
では、これは本格的な円高の始まりなのでしょうか?
1ドル150円を割り、140円、130円と円高が進んでいくのでしょうか。
それとも一時的な円高で、再び160円方向へ戻ってしまうのでしょうか。
今回は、そんな疑問を個人投資家の目線から考えていきたいと思います。
2026年7月には1ドル163円台まで円安が進んでいた
まず、少し前の状況を振り返ってみましょう。
2026年7月、ドル円は一時163.99円まで上昇しました。
これは「1ドルを買うために約164円必要」ということですから、日本人にとってはかなり厳しい円安です。
円安になると、海外から輸入している原油、天然ガス、食料品、原材料などの価格が上昇しやすくなります。
企業が支払う輸入コストが上がれば、その一部は商品価格へ転嫁されます。
スーパーへ行くたびに、
「また高くなったな……」
と感じていた方も多いと思います。
私もタイへ行くことがありますが、海外旅行をすると円安の威力をより強く感じます。
現地の商品価格がそれほど上がっていなくても、円から現地通貨へ交換した瞬間に高く感じてしまうからです。
海外旅行が好きな人や将来的に海外移住を考えている人にとって、円安は決して他人事ではありません。
しかし、7月に163円台まで進んだドル円は、その後大きく流れを変えました。
9月8日には152円台まで円高が進んだのです。
「ずっと円安が続く」
そう思われていた市場に、少しずつ変化が起きています。
なぜ突然、円が買われ始めたのか?
今回の円高には、いくつもの理由があります。
その中でも特に重要なのが、日本銀行の利上げ観測です。
これまで円が売られてきた最大の理由の一つが、日本とアメリカの金利差でした。
日本の金利が低く、アメリカの金利が高ければ、投資家からすると「金利の低い円を持つより、金利の高いドルを持っていた方が有利」と考えます。
そのため円を売ってドルを買う動きが起こりやすくなります。
これが長年の円安を支えてきた大きな要因でした。
ところが現在は、日本銀行が追加利上げに動く可能性が強く意識されています。
9月10日には日銀の増一行審議委員が、インフレが加速すれば将来的に利上げを速める必要が生じる可能性について言及しました。
さらに市場では、9月の日銀金融政策決定会合で利上げが行われるのではないか、という観測も強まっています。
次の日銀金融政策決定会合は、9月17日と18日。
この記事を書いている9月13日時点では、わずか数日後です。
為替市場にとって非常に重要な一週間が始まろうとしています。
ところがアメリカも簡単には利下げできない
ここで話を少し複雑にしているのがアメリカです。
本来であれば、
「日本は利上げ、アメリカは利下げ」
となれば日米の金利差が縮小するため、円高・ドル安が進みやすくなります。
ところが2026年9月現在、アメリカのインフレはまだ完全には収まっていません。
8月の米消費者物価指数では、コアCPIが前月比0.3%上昇し、市場予想の0.2%を上回りました。
さらに原油価格の上昇などもあり、アメリカではむしろ「追加利上げが必要なのではないか」という見方まで出ています。
つまり現在のドル円は、
日本銀行は利上げするのか?
そして、
FRBは利下げするのか、それとも再び利上げするのか?
という二つの大きな材料の綱引きになっています。
このため「円高になったから、このまま一直線に130円まで行く」と単純に考えるのは危険です。
為替はそれほど簡単ではありません。
「円キャリートレード」の巻き戻しにも注意
もう一つ、今後のドル円を見るうえで覚えておきたい言葉があります。
それが、
円キャリートレード
です。
少し難しそうに聞こえますが、仕組みはそれほど複雑ではありません。
低金利の円で資金を調達して、それを高い金利が得られる海外の通貨や資産へ投資する方法です。
日本の金利が非常に低かった時代には、この円キャリートレードが世界中で利用されてきました。
しかし日本の金利が上昇すると状況が変わります。
「もう円を借りて海外へ投資するメリットが小さくなってきた」
と考える投資家が増えると、海外資産を売却して円を買い戻す動きが起こります。
これを「円キャリートレードの巻き戻し」と呼びます。
2026年9月に円が急速に買われている背景には、この動きへの警戒もあります。
もし巻き戻しが本格化すると、想像以上のスピードで円高が進む可能性もあります。
為替というのは、ゆっくり動いていたと思ったら、突然大きく動くことがあります。
だから私はFXでも、「予想を当てること」以上に「大きく動いても生き残れる資金管理」が大切だと思っています。
円高は悪いことばかりではない
ニュースを見ると、
「円高で輸出企業に逆風」
「円高で日本株下落」
といった見出しが増えてくるかもしれません。
しかし、円高=日本にとって悪いこと、と考える必要はありません。
例えば原油や天然ガス、食品、海外製品などの輸入価格は円高によって下がりやすくなります。
海外旅行も安くなります。
そして海外移住を考えている人にとっても、円の価値が上がることは大きなメリットです。
1ドル160円と140円では、海外で使える日本円の価値が大きく違います。
一方で、トヨタのように海外で大きな売上を上げている企業にとっては、円高が業績の逆風になることがあります。
さらに新NISAでS&P500やオルカンを保有している人にも影響があります。
「アメリカ株が上がっているのに、なぜ自分の投資信託はあまり増えないの?」
そんな現象が起きる可能性があるのです。
その理由が為替です。
ここを理解していないと、せっかく長期投資を始めても円高になっただけで怖くなって売却してしまうかもしれません。
しかし、それは非常にもったいないことだと私は思います。
円高には「得をする人」と「損をする人」がいます。
そして投資家にとって大切なのは、
円高を怖がることではなく、円高になった時に自分の資産がどう動くのかを知っておくこと。
これだと思います。
では、もしドル円が150円を割り、140円方向へ円高が進んだら、日本株はどうなるのでしょうか。
そして新NISAで人気のS&P500やオルカンには、どのくらい影響するのでしょうか。
次の第2章では、
「円高になると日本株・S&P500・オルカンはどうなるのか?」
という、投資をしている人にとって一番気になる部分を、具体的な例を使いながら分かりやすく解説していきます。
第2章 円高になると日本株・S&P500・オルカンはどうなる?新NISA投資家が知っておきたい為替の影響
第1章では、2026年9月に入って円高が進んでいる背景についてお話ししました。
では、ここからが私たち個人投資家にとって本当に重要なところです。
「円高になったら、自分の資産はどうなるの?」
おそらく新NISAで投資をしている方の多くが、ここを一番知りたいのではないでしょうか。
日本株を持っている人。
S&P500を積み立てている人。
オルカンを毎月買っている人。
そして、これから新NISAを始めようと思っている人。
実は「円高」という同じ出来事でも、持っている資産によって影響はかなり違います。
円高になればすべての投資が損をするわけでもありませんし、反対に円高になれば日本株が全部上がるというわけでもありません。
ここを理解しておくと、相場が大きく動いたときにも慌てにくくなります。
今回は難しい為替理論ではなく、普通の個人投資家が知っておきたい部分に絞って考えてみましょう。
円高になると日本株は下がるの?
「円高=日本株には悪材料」
ニュースを見ていると、こんなイメージを持つ方も多いと思います。
確かに半分は正解です。
特に影響を受けやすいのが、海外で大きく稼いでいる輸出企業です。
例えば日本企業がアメリカで商品を販売して1億ドルを稼いだとしましょう。
1ドル160円なら、日本円に換算すると160億円です。
ところが1ドル140円まで円高になると、同じ1億ドルを稼いでも140億円にしかなりません。
商品が売れた数量は同じなのに、日本円に換算した利益は小さくなってしまいます。
そのため、自動車、機械、電機など海外売上高の大きい企業にとって、急激な円高は業績の逆風になりやすいのです。
実際、2026年9月の円相場は、日本企業が想定していた為替水準よりも円高側へ動いているケースが出てきています。
そうなれば投資家は、
「この会社、来期の利益が予想より減るのでは?」
と考えます。
そして決算発表を待たずに株を売ることがあります。
これが、円高になると輸出関連株が売られやすくなる理由です。
でも「円高=日本株全部売り」は間違い
ここがとても重要です。
円高になったからといって、日本企業すべてに悪影響が出るわけではありません。
むしろ円高が追い風になる企業もあります。
日本は原油、天然ガス、食品、原材料など、さまざまなものを海外から輸入しています。
円高になれば、それらを以前より安い円価格で購入できる可能性があります。
例えば1万ドル分の商品を輸入するとしましょう。
1ドル160円なら160万円必要です。
ところが1ドル140円なら140万円。
同じ商品でも20万円安く仕入れられます。
原材料を海外から大量に輸入している企業にとっては、この差が利益改善につながる場合があります。
航空会社なども、燃料価格そのものの変動という別の要因はありますが、円高によってドル建てコストの負担が軽くなる方向に働くことがあります。
海外旅行関連の企業にもプラスになる可能性があります。
円高によって日本人が海外へ行きやすくなれば、航空会社や旅行会社などに恩恵が出る可能性があるからです。
つまり、
「円高だから日本株を売る」
ではなく、
「円高で利益が減る会社なのか、それとも円高が追い風になる会社なのか」
を見る必要があります。
これだけでも株式投資の見方がかなり変わってくると思います。
新NISAのS&P500には円高がかなり重要
そして、ここからは新NISAを利用している方にはぜひ知っておいてほしい話です。
現在、新NISAではS&P500に連動する投資信託が非常に人気です。
私自身もS&P500のような低コストのインデックス投資は、長期の資産形成に非常に使いやすい商品だと思っています。
しかし日本人がS&P500へ投資するときには、
「アメリカ株の値動き」
だけを見ていてはいけません。
もう一つ、
「ドル円」
が資産額に大きく影響します。
ここは初心者の方が意外と見落としやすいポイントです。
S&P500が10%上がっても利益が出ないことがある?
分かりやすいように、少し極端な例で考えてみましょう。
仮に100万円をS&P500へ投資したとします。
その後、アメリカ株が好調でS&P500が10%上昇しました。
単純に考えれば、
100万円 × 1.10 = 110万円
です。
「10万円儲かった!」
と思いますよね。
ところが、その間にドル円が1ドル160円から140円へ円高になったとします。
為替だけを見ると、ドルの円換算価値は、
140 ÷ 160 = 0.875
つまり約12.5%下がったことになります。
株価上昇と為替変動を単純化して組み合わせると、
100万円 × 1.10 × 140 ÷ 160
= 約96万2,500円。
なんと、
S&P500は10%上がったのに、日本円で見ると約3.8%のマイナス
になってしまいます。
「アメリカ株が上がっているのに、どうして私の投資信託は増えていないの?」
ということが実際に起こり得るわけです。
これが為替の影響です。
もちろん実際の投資信託の値動きは、指数との連動差やコスト、基準価額を算出するタイミングなどもあるため、この計算と完全に一致するわけではありません。
しかし仕組みを理解する例としては、これで十分だと思います。
反対に円安はS&P500投資家の味方になっていた
ここ数年、日本のS&P500投資家が大きな利益を得られた背景には、アメリカ株そのものの上昇だけではなく、円安もありました。
例えばS&P500が10%上昇して、同時にドル円が140円から160円へ円安になったとしましょう。
すると、
100万円 × 1.10 × 160 ÷ 140
= 約125万7,000円。
S&P500自体は10%しか上昇していないのに、円換算では約25.7%増える計算になります。
これまで、
「S&P500ってものすごく儲かるな」
と感じていた人の利益には、実は円安による上乗せが含まれていた可能性があります。
だからこそ今後、本格的な円高局面になったときには注意が必要です。
S&P500がそれほど下落していないのに、基準価額が大きく下がることも考えられます。
しかし、ここで慌てて売却する必要があるのでしょうか。
私は、長期投資を目的としているのであれば、必ずしもそうではないと思っています。
オルカンなら円高の影響を受けない?
では、世界中へ分散投資する「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、いわゆるオルカンならどうでしょうか。
「世界中に分散しているから、為替の影響も少ないのでは?」
と思うかもしれません。
確かに投資する国は分散されています。
しかし、オルカンも外国株式の比率が非常に高いため、円高の影響を受けます。
米国株だけではなく、欧州株や新興国株なども円換算して基準価額へ反映されるからです。
ただしS&P500との大きな違いは、投資先がアメリカ一国に集中していないことです。
将来どの国が成長するか分からないから世界全体を買っておきたい。
そんな人には、今後も非常に分かりやすい選択肢だと思います。
円高になったからといって、「オルカンなら安全」「S&P500なら危険」という単純な話ではありません。
どちらも海外資産へ投資している以上、日本円の価値が上昇すれば円換算の資産価値には下押し圧力がかかります。
では円高になったら新NISAの積立を止めるべき?
ここで一番やってはいけないと私が思うのが、
「円高になってS&P500が下がった!怖いから積立を止めよう」
という行動です。
積立投資では、価格が高いときには少ない口数を購入し、価格が安いときには多くの口数を購入します。
円高によって海外投資信託の基準価額が下がれば、新しく積み立てるお金から見ると、それまでより安い価格で購入できることになります。
例えば毎月3万円積み立てている人なら、基準価額が下がったときほど同じ3万円で多く買えるわけです。
10年、20年という長期で資産形成する人にとって、一時的な円高は必ずしも悪いことではありません。
むしろ、
「これから積み立てる分を安く買える期間」
という見方もできます。
私は投資を長く続けてきて思うのですが、投資で難しいのは「何を買うか」以上に、「下がったときに続けられるか」です。
上がっているときには誰でも投資できます。
SNSを見ても、
「資産最高額更新!」
「新NISAがプラス100万円!」
といった投稿が増えます。
ところが相場が下がると雰囲気が一変します。
「まだ下がる」
「一度売った方がいい」
「暴落の始まりだ」
そんな情報ばかりになります。
そこで怖くなって積立を止め、相場が上昇してから再び買い始める。
これを繰り返すと、「安いところで売って、高くなってから買う」という、投資で最も避けたい行動になってしまいます。
円高はこれから投資を始める人にはチャンスにもなる
すでに海外資産をたくさん保有している人にとって、急激な円高は資産評価額を減らす原因になります。
これは嬉しいことではありません。
しかし、これから10年、20年と積み立てていく人は立場が違います。
これから購入する海外資産については、円の価値が高くなれば以前より有利な為替水準で購入できる可能性があります。
1ドル160円のときより、150円。
150円より140円。
同じ1万円でも、円高になればより多くのドル相当の資産を購入できます。
だから私は、
「円高になった=新NISA終了」
ではなく、
「長期投資家にとっては、これから買う海外資産が安くなる可能性がある」
と考えることも大切だと思います。
新NISAは1年、2年で結果を出すための制度ではありません。
10年後、20年後の資産形成のために利用する制度です。
その長い期間の中では、円安もあれば円高もあるでしょう。
株価の暴落もあるでしょう。
景気後退もあるかもしれません。
それでも毎月無理のない金額を積み立てていく。
これが普通の会社員でもできる、シンプルで強い投資方法だと私は考えています。
「円高になったら何を買うか」を考えておこう
2026年9月13日現在、円相場は非常に重要な局面に入っています。
次の日銀金融政策決定会合は9月17日・18日に予定されています。
すでに日銀の政策金利は1.0%程度まで上昇しています。
ここから日銀がさらに金融政策を引き締めるのか。
一方でアメリカのFRBはどう動くのか。
その結果によってドル円が150円を割るのか、それとも再び160円方向へ戻るのか。
正確に当てることは誰にもできません。
だからこそ私たち個人投資家は、
「ドル円を当てて儲けよう」
ではなく、
「どちらに動いても困らない資産を作ろう」
という考え方の方が大切だと思っています。
日本株だけに集中しない。
アメリカ株だけにも集中しない。
現金も残しておく。
そして新NISAでは時間を味方につけて長期で積み立てる。
円高になっても、円安になっても、自分の資産形成を続けられる状態を作ること。
これが個人投資家にとって一番大切なのではないでしょうか。
では、今回の円高は一体どこまで進むのでしょうか。
1ドル150円?
140円?
それとも130円台まで戻るのでしょうか。
そして、もし私自身が今から新NISAへ投資するなら、円高を待つのか、それとも今から積み立てるのか。
次の第3章では、
「ドル円はどこまで円高になる?150円・140円・130円の可能性と、私なら今どう投資するか」
について、2026年9月現在の状況を踏まえながら、カメさんなりの考えを詳しくお話ししたいと思います。
第3章 ドル円はどこまで円高になる?150円・140円・130円の可能性と新NISAを今どうするか
第1章では、2026年9月に入って円高が進んでいる理由についてお話ししました。
そして第2章では、円高になった場合、日本株やS&P500、オルカンなどの新NISA資産にどのような影響があるのかを解説しました。
では最後に、一番気になるところまで踏み込んでみたいと思います。
ドル円はこれからどこまで円高になるのでしょうか?
1ドル150円を割るのか。
140円台まで戻るのか。
それとも、まさかの130円台まで円高になるのか。
2026年7月には一時1ドル163.99円まで円安が進みました。
ところが9月8日には152.89円まで円高が進み、わずか2か月ほどで10円以上も円の価値が戻っています。
さらに、これまで円を売っていた海外投資家の動きにも変化が出ています。
米商品先物取引委員会(CFTC)のデータでは、9月8日までの週に投機筋の円ポジションが2026年2月以来初めて「円買い超過」に転じました。
つまり、
「とにかく円を売っておけばいい」
という、ここ数年の相場の常識が少しずつ変わり始めているのです。
ただし、私はここで「これから絶対に円高になる」と決めつけるのは危険だと思っています。
為替を長く見ていると、みんなが同じ方向を向いた瞬間に逆へ動くことが本当によくあります。
そこで今回は、150円、140円、130円という3つのシナリオに分けて考えてみましょう。
シナリオ① 1ドル150円前後なら「円高」というより正常化の範囲?
まず最も現実的に考えやすいのが、1ドル150円前後です。
2026年9月8日にはすでに152.89円まで円高が進んでいるため、150円という数字は決して遠い水準ではありません。
あと数円です。
現在の大きな注目材料は、日本銀行の金融政策です。
2026年9月13日時点で日銀は、無担保コール翌日物金利を1.0%程度で推移させる金融政策を取っています。
そして次回の金融政策決定会合は9月17日・18日です。
市場では、この会合で政策金利が1.25%へ引き上げられるとの見方が強まっています。
もし追加利上げが行われ、さらに植田総裁から今後も利上げを続ける可能性を感じさせる発言が出れば、円買いがさらに進む可能性があります。
そう考えると、
1ドル150円割れは十分あり得るシナリオ
だと私は考えています。
ただし注意したいのは、「利上げしたら必ず円高になる」とは限らないことです。
市場がすでに利上げを予想している場合、実際に利上げが発表されても、
「予想通りだったね」
で終わることがあります。
場合によっては、材料が出尽くしたことで逆に円が売られることさえあります。
投資の世界ではよくある「噂で買って、事実で売る」という動きです。
だから日銀が利上げした瞬間に、ドル円が一気に140円になると考えるのは少し早いでしょう。
シナリオ② 140円台まで円高が進む可能性は?
次に考えたいのが1ドル140円台です。
ここまで来ると、7月の163.99円から20円以上の円高になります。
海外旅行をする人にとってはかなり嬉しい水準ですが、輸出企業や海外資産を大量に持っている投資家にとっては、無視できない変化です。
では140円台になるためには何が必要なのでしょうか。
一つは、日銀が市場予想以上に金融引き締めを進めることです。
もう一つは、アメリカの金利が下がることです。
これまで円安が続いた最大の理由の一つは、日米の大きな金利差でした。
日本の金利が上がり、アメリカの金利が下がれば、その差は縮小します。
そうなれば、
「円を売ってドルを持っていた方が圧倒的に有利」
という状況が変わります。
さらに、円キャリートレードの巻き戻しが本格化すれば、円高のスピードが一気に速くなる可能性もあります。
実際、2026年9月上旬には円が主要なキャリートレード通貨に対して急上昇し、円売りポジションを解消する動きが市場で注目されています。
ただ、2026年9月現在は一つ大きな問題があります。
アメリカのインフレです。
8月の米消費者物価指数を受け、FRBが9月に利上げするとの市場予想が再び強まっています。
つまり、
日本も利上げするかもしれない。
しかし、
アメリカも利上げするかもしれない。
という少し珍しい状況になっています。
アメリカの金利が高止まりすればドルも買われやすいため、円高のスピードを抑える要因になります。
そのため私は、140円台は十分考えられるものの、150円から簡単に一直線で到達するとは考えていません。
シナリオ③ 1ドル130円台まで戻る可能性は?
そして最後が130円台です。
「さすがに130円は無理でしょう」
と思う方もいるかもしれません。
しかし為替では、数年前まで普通だった水準が突然遠く感じられることがあります。
1ドル150円や160円に慣れてしまうと130円がものすごい円高に感じますが、長い歴史で考えれば130円台そのものが異常な数字というわけではありません。
ただし、2026年9月現在の状況から短期間で130円台へ行くためには、かなり強い材料が必要だと思います。
例えばアメリカ景気が急速に悪化し、FRBが利下げへ方向転換する。
同時に日本ではインフレが続き、日銀が追加利上げを続ける。
さらに世界的なリスク回避によって円キャリートレードが一気に巻き戻される。
こうした条件が重なれば、130円台も絶対にないとは言えません。
しかし現時点で、
「130円になることを前提に投資する」
のは、私はおすすめしません。
130円になったら買おう。
120円になったらもっと買おう。
そう考えて待っているうちに、再び160円へ戻ってしまう可能性もあるからです。
為替の底も天井も、後からチャートを見れば簡単に分かります。
しかし、その瞬間には誰にも分かりません。
私なら「円高になるまで新NISAを待つ」はしない
ここまで読むと、
「じゃあ、S&P500やオルカンは円高になってから買った方がいいのでは?」
と思うかもしれません。
確かに理屈だけならそうです。
1ドル160円で海外資産を購入するより、140円で購入した方が同じ日本円からより多くの外貨相当の資産を買えます。
それなら、
「140円になるまで現金で待っていよう」
と思いますよね。
しかし問題があります。
本当に140円になるのか分からないのです。
しかも、為替だけを見ていてはいけません。
仮にドル円が150円から140円へ円高になったとしても、その間にS&P500が15%上昇していたらどうでしょうか。
せっかく為替では有利になっても、株そのものを高い価格で買うことになります。
反対に円安になっても、株価が大きく下落していれば安く購入できることがあります。
つまり海外投資には、
「株価」と「為替」という二つの値段
が存在します。
この両方が一番安くなる瞬間を当てるのは、プロでも非常に難しいと思います。
だから私なら、新NISAの長期積立については為替を予想して止めたり再開したりすることはしません。
毎月決めた金額を淡々と積み立てます。
円安でも買う。
円高でも買う。
株高でも買う。
暴落しても買う。
一見すると面白くありません。
でも資産形成では、この「面白くない投資」が意外と強いのです。
ただし一括投資なら話は少し変わる
積立投資と一括投資は、私は少し分けて考えています。
例えば今、300万円の余裕資金があって、
「今日全部S&P500に入れようか?」
と聞かれたら、私は少し慎重になります。
2026年9月は、日銀とFRBという世界でも特に重要な中央銀行の金融政策イベントが集中しています。
アメリカでは9月15日・16日にFOMC。
日本では9月17日・18日に日銀金融政策決定会合。
わずか数日の間に、ドル円を大きく動かす可能性のあるイベントが続きます。
そんな状況で、無理に一日ですべて投資する必要はないと思います。
例えば300万円なら、
100万円。
100万円。
100万円。
というように時期を分ける方法もあります。
あるいは毎月30万円ずつ10回に分けてもいいでしょう。
もちろん、一括投資と分割投資のどちらが最終的に有利になるかは事前には分かりません。
株価がそのまま上昇すれば一括投資の方が有利です。
反対に直後に暴落すれば、分割した方が精神的にも資金的にも余裕があります。
私は「最大利益を取ること」より、
自分が途中で怖くなって投資をやめないこと
の方が重要だと思っています。
円高になったらS&P500やオルカンを買い増すのも一つの考え方
そして余裕資金がある人なら、円高を少し利用する方法もあります。
普段の積立は止めない。
そのうえで、ドル円が大きく円高になった場合だけ追加投資をする方法です。
例えば、
「毎月5万円は何があっても積み立てる」
と決めておきます。
そして大きな円高や株価下落が起きた場合には、余裕資金の一部を追加投入します。
こうすれば「円高になるまで全部待つ」という極端な投資にはなりません。
もちろん140円だから必ず買い、130円だからさらに買う、と機械的に決める必要もありません。
大切なのは、生活費や緊急時のお金まで投資に回さないことです。
投資で一番避けたいのは、相場が下がったときに生活資金が必要になり、損失を抱えたまま売却しなければならなくなることです。
余裕資金で投資する。
これは地味ですが、本当に大切です。
円高でも円安でも生き残れる資産形成を
私は投資を20年以上続けています。
その間、株価暴落もありました。
急激な円高も円安もありました。
「もう株は終わりだ」
「日本円は終わりだ」
「これからはアメリカ株だけでいい」
時代によって、いろいろなことが言われてきました。
しかし投資を長く続けていると、一つ分かってくることがあります。
一つの未来だけを信じて資産を集中させるのは怖い。
ということです。
だから私は、株式だけではなく現金も持っておく。
日本だけではなく海外にも投資する。
一度に全部買わない。
そして新NISAのような長期投資は、相場を予想しすぎずコツコツ続ける。
これが普通の会社員にとって、一番現実的な資産形成だと思っています。
まとめ 「円高になるか」より「円高になっても困らない投資」をしよう
2026年9月13日現在、ドル円相場は大きな転換点を迎えている可能性があります。
7月には163.99円まで円安が進みましたが、9月には一時152円台まで円高になりました。
そして投機筋のポジションにも、円売りから円買いへの変化が出始めています。
さらに9月15日・16日にはアメリカのFOMC、17日・18日には日本銀行の金融政策決定会合が予定されています。
今後の金融政策次第では150円を割る可能性もありますし、140円台が見えてくることもあるでしょう。
反対に、アメリカの金利上昇などによってドルが再び買われ、円安へ戻る可能性もあります。
結局のところ、
為替の未来を正確に予想することはできません。
だからこそ私は、
「ドル円はいくらになる?」
ということばかりを考えるのではなく、
「ドル円がどちらへ動いても続けられる投資をする」
ことの方が大切だと思っています。
新NISAでS&P500やオルカンを積み立てているなら、円高になったからと慌てて売る必要はありません。
むしろ10年、20年と積み立てる人にとっては、円高や株価下落はこれから購入する資産を安く買える時期になることもあります。
投資を始めたばかりの頃は、どうしても「今買ったら高値掴みかな?」「もう少し待った方がいいかな?」と悩みます。
私もそうでした。
でも長く投資を続けて感じるのは、
最高のタイミングを当てることより、退場せずに続けることの方がはるかに大切
だということです。
円高でも焦らない。
円安でも欲張らない。
暴落しても慌てない。
余裕資金を残しながら、少しずつ資産を増やしていく。
そして5年、10年、20年後に、
「あのとき投資を続けていて良かった」
と思える資産形成を目指したいですね。
カメさんブログでは、これからも短期的な値動きだけに振り回されず、普通の会社員が無理なく資産を作っていく方法を考えていきたいと思います。
焦らず、欲張らず、コツコツと。
カメさんらしく、ゆっくり資産を育てていきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、また次の記事でお会いしましょう!
カメさんでした。